和歌も、オレと同じように興奮してるんだなって思うと、ふわふわとした気分になる。 　力いっぱい、和歌に抱きしめられるのは気持ちが良くて、このまま一つになれそうな気がしてしまう。 　 「ぁ　　んんっ！」 　ゆさ　と緩く和歌の腰が揺らめく。 　そうするとお互いの部分が擦れ合って……自分で弄った時がなんだったのかと思えてしまうくらい気持ちがいい。 　自然と体中に力が入って、腹の奥が焦れて……体の最奥が濡れて滴る感覚がした。 「っ　若葉……離れ　　　」 　　 　和歌は歯を食いしばるようにして頭を上げると、頭を振りながらよろけるようにして湯船から出ようとする……けれど、腕はオレを抱き締めたままで手放そうとはしていない。 　意識と無意識が対立しているような気配が和歌の中からしていた。 　理性と本能。 　せめぎ合って、苦悩して、逃げようとして…… 「オレ……和歌のものに、なりたい」 「　　────っ！」 　見る見る間に顔色を青くした和歌が首を振るけれど、体は先ほどよりも密着した。 　濡れた衣服を通して感じるお互いの体の凹凸に、胸の高鳴りと和歌に支配して欲しいって感情が噴き出す。 　呼吸の一つ、目の瞬き一つ、全部支配して全部和歌に知っていて欲しいって思いが溢れる。 　和歌を刻み込んで欲しくて堪らなくて……どうしていいのかわからなかったけれど、オレの手に迷いはなかった。 　擦り合わされて痺れるような気持ちよさを訴え続けているソコを、両手の指先でそっと包み込んだ。 「なっ　！」 「こうやったら、和歌は気持ちがええ？」 　オレのはむき出しだったけれど、和歌のはまだズボンの中だったから制止を振り切って思い切って中に手を入れる。 　はっとするほどの質量感と火傷しそうな熱さ。 「んっ」 　ビクン　と和歌の腰が跳ねるように引けた。 　痛かった？　それとも……？ 　快楽に濁り始めた和歌の瞳を覗き込んで、痛みだったわけじゃないとわかってほっと胸を撫で下ろした。 　そして、ゆっくりと指先を動かす。 　熱くて硬い、それから柔らかい。 　手の中で育つにつれて伸びあがってくる先頭は滑らかでありながら竿の部分とは違った感触で、おかげでそこに這う血管の一つ一つまでも指先で感じ取れるほどだった。 　和歌のとんでもないところを触っている！　という興奮に力を入れてしまいそうになるのを堪えながら、そろり　そろり　と宝を磨くようにゆっくりと両手の指先で撫でる。 「ぅ　　っ」 　噛みしめられた口から零れた呻き声は鼻にかかるように甘く上ずっていた。 　その様子が、またオレの胸と腹の奥をぎゅっと絞り上げる。 　こんなこと言っていいのかわからなかったけれど、和歌が可愛かった。