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落ち穂拾い的な 覚えていない2
次々と自分の言ったことじゃないセリフを言われて……地面から見上げるその男達はのしかかってくる人間の皮を被った何か別の生き物に見えた。
「や ゃっ! 自分はヒートじゃない! これまだ漏れてるだけで っちが 」
脂ぎって太い指で手首を掴まれると、もうそれだけで腕が動かない。
同じように足も掴まれ、腰を掴まれ……男達の手の力は容赦なく、慈悲もなかった。
押さえつけられた先の壁がざりざりと肌を削ごうとも、男達はゲラゲラ笑っていて力を緩める気配はない。
どの手かはわからなかったけれど、力ずくてズボンをパンツごと引きずり下ろされて……
ひやりとした夜気に、自分の下半身が無防備な状態で晒されているのだと知る。
尻肉を鷲掴んだ手が、痛みを感じるほど乱暴に尻の肉を揉みしだき、間にひっそりとあった隠すべき場所を見つけて更にゲラゲラと笑い合った。
せめてもの抵抗で体に力を込める。
「お? 入れる前からこいつのケツアナしまったぞ!」
「マジか!」
「やっぱオメガってそうだよなぁ」
わぁ! と男達は歓喜し、順番を言い合いながら自分にのしかかるように体を添わせ……
太腿に先走りが触れて冷たい。
けれどそれを零している先端は驚くほど熱くて、自分は逃げるために最後の最後まで身を捩り続け……ミシリ と肉を割る音に叫ぶような声を上げた。
男の熱い先端はぬるぬるしていたけれど、自分のアナは頑なで受け入れるような準備は整ってはいなかった。
それでも興奮しているためか男の腰は止まらず……みしみしと言わしながらナカへと入り込んでくる。
「あーはははは! 締まりがいいなぁ兄ちゃん!」
切れたのか鋭い熱と痛みを感じる下半身に糸のように細く長い悲鳴が零れて……それでも、最後のあがきとばかりにどこかに向かって手を伸ばした。
「ナニやってんねやっ!」
威勢のいい声は細かったけれども男達の注意を引くには十分だったらしく、自分を持ち上げて好き勝手に腰を振っていた男の動きが止まる。
「あんたら! その子、無理やりやってんとちゃうやろな⁉」
きつい怒声が一瞬男達に動揺をもたらす。
「警察行くか⁉ 今、その子を放すか⁉」
細い手に携帯電話を持って画面を見せてくる。
そこには警察の電話番号が表示されていて、いつでも呼ぶことができるのだ と男達を脅す。
「この子が乱交しようっつったんだ!」
そう腹から声を出すと、オレを犯したままの男はヘコヘコと腰を動かしだす。
腹を下から突き上げられて、肺から漏れた空気が「あ」「ぅ」と音を出させた。
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