10 / 22
アイツが悪い
「うぅん、....ん?」
閉じていた瞼を開ける。
いつから寝てたんだ?
「あっ、大丈夫?」
俺様の目の前に居たのはアイツじゃなくて、ドキンちゃんだった。
アイツはどこいったんだ?
「アンパンマンは?」
「後は頼むって帰って行ったわ」
そうか、時計を見ると2時間ほど寝ていたようだった。
これは、さすがに....
ぐぅー
腹が減った。
俺様の腹の音を聞くとドキンちゃんは少し笑って言った。
「ふふっ、お粥作ったのよ。食べる?」
俺様は力強く首を縦にふった。
「あー、旨かったぁ。ごちそうさま」
「そんなに食べて大丈夫なの?」
おかわりを2回したからだろう。3回目はさすがに食べ過ぎだと止められたけど。
「うん、大丈夫!もう元気だし」
そもそも、体調悪くないし。熱も出てない。
やっぱり、全部、アイツが悪い。
ドキンちゃんが俺様を心配しているのも、今俺様の足腰が酷くだるいのも。
やっぱり、アイツだけは、俺様が倒してやる。
ともだちにシェアしよう!