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後悔させてやる!
ドキンちゃんに寝ているように言われたから寝ていたら、いつの間にか朝になっていた。
さすがに寝すぎたな。
今は午前9時。ベッドからでてリビングへ向かった。
「あっ....、おはよう。よく眠れた?」
「うん、もう大丈夫。ちょっと、メカ作るから煩くなるかも」
「もう動くの....!?」
「大丈夫大丈夫、体動かしときたいし」
「そう....?なら良いけど」
ごめん、ドキンちゃん。嘘ついた。
本当は、アイツを倒すためのメカを作りたいだけだ。
そのまま、新しいメカを作りに作業室へ向かった。
どんなメカを作ってやろうか。
そうだ、放水出来るやつにしてやろう。
水を食らったときのアイツの顔、すげぇ楽しみだ。
しばらく作業をしていると、後ろから声がかかった。
「ばいきんまん!」
集中していたのもあって、驚きながら後ろを向くと、そこにいたのは俺様の家のもう1人(?)の居候だった。
「なんだ、カビルンルン達か」
俺様が、驚かされた相手がこいつらで安心したからでた『なんだ』を、どうやら素っ気ない態度だと思ったらしく、頬を膨らましていかにも拗ねている事をアピールしてきた。
「悪かったよ、拗ねんなって」
「別に拗ねてないもん。手伝ってあげようと思ったのに」
ジト目で言っても全然説得力無いんだけどな。
思わず、頬が緩みそうになる。
「手伝ってくれんのか?」
「ばいきんまんが手伝って欲しいなら、手伝ってあげるけど?」
腕を組みながら皆で見下ろしてくる。
俺様が立ったら逆に俺様が見下ろすことになるんだけど。
「ああ、頼む。お前らがやってくれると仕事が速いからな」
俺様の言葉に喜びを隠さずに笑顔を浮かべる。
「まあ、そんなに言われちゃ手伝うしかないか!」
そう言って、意気揚々と作業に取り掛かるカビルンルン達。
言っちゃ悪いが、単純だ。
赤、青、黄、緑の服を着た4人がそれぞれ分担して作業をしている。
この分なら早く終わりそうだ。
早くアイツを酷い目にあわせてやりたい。
絶対に、後悔させてやる!
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