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第12話

「男のしゃぶった感想は?」 「すげぇ…、興奮する…」 「俺も。 高校生にしゃぶらせるなんて興奮する」 睦月は自身のモノにコンドームを装着しながら聞いてきた。 2人揃って倒錯してる。 それなのに、行為は続く。 いや、寧ろメインはこれからだ。 「久遠くん、力がどうとか考えなくて良いから呼吸だけ考えてて。 ゆっくり吸って、吐いて。 吸って…吐いて…。 そう。 上手だよ。 そのまま」 宛がわれる熱に、腰が引けそうだ。 だけど、欲しい。 「入るよ」 グッと押し入ってきた男に息を止めてしまう。 すごい。 指なんて比較にならないくらいの圧迫感。 腹がミヂミヂに満たされていて、膨れている。 腹を見下ろしたって本当に膨れている訳ではない。 ただ、腹が強制的に膨らんでいるかのように錯覚している。 動けない。 串刺しだ。 これが、アナルセックス。 「息、して。 息だけ意識して」 シーツを掴んで耐えようとするが、身体に力が籠ってしまう。 しかも痛みに陰茎も萎えてしまっている。 まだカリだけでこれだ。 こうなったら、痛みに慣れようとキツく目を閉じた。 自分はどうでも良いからせめて睦月が気持ち良くなってくれれば。 「久遠くん」 頬をペチペチと叩かれ細く目を開ける。 ボヤけた視界に睦月が写った。 「息詰めたら駄目だよ」 「ん゛…っ、」 「どうするんだっけ」 「い、き、…」 そうだ。 呼吸にだけ意識をしろと言われたじゃないか。 ゆっくり吐き出し、同じだけゆっくりと吸い込む。 喉は震え、息と共に鈍い声も漏れる。 それでも、睦月を信じた。 ゆっくりと酸素で肺を満たして、吐き出して。 それを繰り返す。 次第に不要な力が抜けていき楽になってきたのが自分でも分かった。 少しだけ腹に余裕が持てる気がする。 呼吸に合わせ残りが埋め込まれる最中もなんとか呼吸をし、力を抜いた。 「入った。 分かる?」 分かる。 ズップリと埋め込まれた肉の生々しさ。 そして、男の熱。 トイレの最中のような感覚は拭い切れないが、それでも違う行為だとはっきりと分かる。 「呼吸も上手だよ。 ゆっくり少し動くね」 「ん、……ぁ…っ、」 言葉通りゆっくりと腰を揺すられ、恥ずかしい声が出た。 ちゃんと感じている証拠のようで恥ずかしいが安堵もした。 睦月に褒められると嬉しいから。 「飲み込み早いね。 久遠くん、頭良いでしょ」 「あっ、アっ、…むっ、…ぃ…さ」 「うん。 いるよ。 少し、グリグリするね」 「…っは、……はっ、…ぐ…ッ、ぅ…」 身体の中を暴かれる。 内臓が、無遠慮に動かされている。 そう願ったのは自分だから、足の指を丸めたり、シーツを握って耐える。 大丈夫。 睦月なら。 ほんの数時間前にはじめて会った人なのに絶対の信頼があった。 親戚だから? 血の繋がりなんて、ただの… ただの……

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