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lovey dovey 第5話 下野※

電話に出ない。 メッセージも既読にはならない。 おかしい…心配していたことが、本当に起こってしまったのかもしれない。春樹の安否を心配し過ぎて、下野は色んなことを考えてしまう。 土曜日の午前中にインタビューを受け、その後すぐのフライトで東京に帰る予定だった。だが、そのインタビューのスケジュールが来週へと後ろ倒しとなったため、急遽金曜日の夜のフライトで帰ることにした。 予定より一日早い帰宅になる。 春樹に会える。 早く春樹に会いたい!そうだ、サプライズしちゃおう!と思ったが、想いが抑えられずに「今から帰るよ」と飛行機の中からメッセージを送った。だけど、春樹から返信はなかった。 羽田に到着してすぐコンシェルジュに連絡を入れて確認するも、春樹は外出していてまだ戻っていないと言われる。 確か今日は春樹の妹の美桜と、美桜の子供たちと会うと言っていた。まだそっちにいるのかもしれないと思ったが、もうかなり遅い時間だ。子供たちは寝ているであろう。であれば春樹は必ず帰宅する。いつもの行動であればそうだ。この時間には家に帰っているはずだった。 羽田空港からタクシーを飛ばして自宅に戻る間、春樹に電話をしてもコールのみ。メッセージは既読にならない状態が続く。下野の心臓はドクドクと音を立てて、不安や心配から冷や汗が流れ落ちていた。 春樹と付き合い始めてから、こんなことはない。余計に心配となり気持ちは焦る。 コンシェルジュに連絡をした後、春樹が戻ったかもしれないと思い、一旦自宅に帰って部屋中探すがやはり春樹はいない。 だが、生活していた痕跡はある。春樹は下野不在の一週間は、ここで生活してくれてたんだなとわかる。 部屋にいないため、またコンシェルジュまで戻り、もう一度確認するも、やはり外出してからずっと戻ってきていないと言う。 念の為、春樹の自宅マンションを確認することにした。合鍵を使い部屋に入る。 初めて使う合鍵だが、嬉しさよりも不安が大きく、焦りから何度も鍵穴をツルッと鍵が滑り上手く刺さらず、ドアを開けるのに苦戦した。 部屋に入ると、電気が付いていた。気配が感じられ、ベッドで春樹が寝ている姿が見えた。 よかった…ここにいたんだと、下野は少しホッとするが、それでもまだ心配である。電話やメッセージに返事がないため、ベッドで倒れているのかもと、考えが過り急いで近寄る。 「春ちゃん!春ちゃん?はる……ん?」 ベッドに近づき声をかけるも、すぅすぅと寝息を立てて春樹は寝ていた。倒れているのではなく寝ているとわかったが、春樹の全身を見て下野は唖然とした。 下半身は丸出し。春樹の後ろにはバイブが突っ込まれたままである。それに、春樹の服ではなさそうな、やけに大きなTシャツを着て寝ている。 部屋には他の人がいた気配はない。だから、おもちゃを使いひとりでオナニーをしていたんだということはわかる。 下野はベッドに腰掛け、上着を脱ぎ捨てて、春樹の頭を撫でながらまた名を呼んでみた。起きてくれますようにと。 「春ちゃん?大丈夫か?」 「…う、ん?あれ?寛人?」 やっと起きて返事をしてくれた春樹は、寝起きだから、ボケっとした顔をして下野を見つめている。下野はそのまま春樹のおでこにキスをした。 「ここで寝てたのか。心配した」 「寛人?何でここ?…えっ!!うそ!な、な、うわぁぁぁぁああ!」 やっと起きてくれたようだ。春樹は状況が把握できたようで、真っ赤な顔になりベッドから起き上がり、後ろに突っ込んでいたバイブを引っこ抜き、放り投げていた。 焦って慌てる春樹を下野は抱きしめ、そのまま身体を抑えつけながら、頬やおでこにキスをしていった。 「大丈夫、大丈夫だから…春ちゃん、びっくりしたか…ごめんな、驚かせた」 「な、な、な…えっ?なに?」 ひどく動揺している春樹の頭を撫でながらキツく抱きしめていく。飛行機の中では、サプライズするかぁと、一瞬呑気に考えた自分を呪いたい。こんなに春樹を驚かせてしまうなんてと、下野は反省してしまう。 「春ちゃん、ただいま…」 「……お、おかえり」 抱きしめていたことで春樹は落ち着いてきたようだった。それにしても…聞きたいことは山ほどある。どこからどうやって聞けばいいかが問題だ。 「勝手に色んなこと考えて心配した。電話もメッセージも気がつかなかったか?」 「えっ?電話?いつ?あー…」 今日は祭日なので、美桜と子供たちと遊んでいたという。家に帰る途中に思い出したことがあり、春樹は自分の自宅に一度帰ってきたそうだ。 「それにしても、こんな服で寝てるなんて、寒くないか?それに随分とサイズが大きいな、パジャマか?」 少し不思議だった。春樹はいつも寝ている時は決まったTシャツと短パンだ。寝ている時はそれを着ると快適だと以前聞いたことがある。それなのに、今はサイズが大きく、何度も洗濯したであろうボロボロになっているTシャツを着ていた。 「えっと…これは……寛人のTシャツ」 「えっ?俺の?こんなの知らないよ?春ちゃんの家に置いてある俺のは、これじゃないだろ?」 春樹の家に泊まる時用のTシャツは別に置いてある。こんなボロボロのやつは知らない。下野は急に怪訝な顔となり、春樹をジッと見つめる。 「本当!これは寛人のTシャツだ!昔、お前の家で荷物を整理した時、俺の私物に紛れて持ち帰ってきたようなんだ。だから、その時から何年もこのTシャツとは一緒に寝ているんだ。ほら、このブランド、昔よく着てたろ?覚えてるだろ?」 下野の顔色が変わったのがわかったのか、春樹は必死に説明している。 ほら、と春樹が見せてきたシャツのタグを見る。そういえば昔はよくこのブランドを着ていたなと下野は思い出した。 そう言われれば、確かにサイズは自分と同じだし、昔は古くなったシャツは部屋着にしていたはずと思い出す。 そうか、春樹は何年も俺のシャツを着て寝ていたのか。しかもこんなにボロボロになるまで何度も洗濯して着続けていたのかと、ちょっと嬉しく思った。 「そうか。で?」 「で?って、なに…」 下野はネクタイを解き、シャツを脱ぎ捨てた。上半身裸になった後、春樹が着ているサイズの大きなTシャツも脱がせていく。肌と肌が直接触れ合うと鳥肌が立った。 「春ちゃん…隠し事はしないんだろ?昔からのルールに入ってるぞ、覚えてるか?」 「隠し事なんかしてない」 「そうか、なら教えてくれ。今日はここで俺のシャツを着て何をしていた?」 「うっ…え、えっと、それは…モゾモゾとっていうか」 真っ赤な顔になる春樹が可愛かった。モゾモゾとしてひとりでオナニーをしたと言いたいのだろう。胸がグッと熱くなる。オナニーに夢中で下野からの電話やメッセージは気がつかなかったのか。それはそれで何とも複雑ではあるが。 「嘘はつかないんだろ?これもルールに入ってるな。二人が仲良くなれるルールだ」 「まだ何も言ってない!」 上から春樹を抱きしめ、抑えつけながらキスをしていく。おでこから頬、唇。肩と腕、そして胸にも。 「我慢できないことは伝え合うんだろ?俺は今、春ちゃんが欲しい。春ちゃんにやっと会えたからホッとしたけど、連絡取れなくて心配した。でもさ、こんな姿で寂しがってたなんて知ったら、春ちゃんが欲しくてたまんなくなった」 春樹の両手を押さえつけたまま、春樹の胸に音を立ててキスをする。強く吸い付いたから肌が赤くなっていた。 「はぁぁっ、ああ…んんっ、」 春樹の高い声を聞き、下野は首筋にキスをした。 「ほら、言って?どうしてた?」 「…はぁ、はぁ、えっ…だから、寛人のシャツを着て…ひとりでしてた」 「おもちゃ使って?入れたままになってたぞ。気持ちよかったか?」 「や、やぁぁ。んっ、寛人…気持ちいい」 下着も全て脱ぎ捨てて、春樹を抱きしめ直した。下野も春樹も完全に勃起している。しつこいくらい春樹の胸に音を立てて吸い付き、赤い跡を作っている。 「春ちゃん、心配したぞ?ちょっと、お仕置きな」 春樹の乳首をカリッと小さく噛んでやった。そうするとピクンと春樹のペニスが気持ちよさそうに動いていた。 ベッドの上にローションが転がっている。さっきまで遊びでローションも大量に使っていたようだ。 下野はローションを手のひらに垂らし、春樹の足を抱え上げ、後ろの孔に塗りながら広げ、そのまま奥まで指を入れていく。 「さっき遊んでたからスルスル指が入るぞ。これなら俺のをすぐに飲み込めるんじゃないか?あぁ…中もトロトロだし、」 指でぐるぐると中を掻き混ぜると、ぴちゃぴちゃと音が立つ。そんな卑猥な音を聞くと興奮してくる。 言葉にならない声を上げている春樹に、畳み掛けるように伝える。 「俺のいない間に、こんなデカいおもちゃを入れて遊んで…」 さっきまで春樹の中に入っていたバイブのような物を拾い上げて、マジマジと下野は見ていた。春樹の後ろを解しながら、もう片方の手でバイブをくるくる回して凝視する。 これはバイブと呼ぶのだろうか。男性器の形をしているが電動で動くものではないらしい。ゴム樹脂出てきたペニスだ。 「デカいんじゃ…ない…」 「えっ?何?デカいだろ?俺の指、何本分かな、これ」 「ち、違う!それは、寛人のサイズだからっ!」 春樹が真っ赤な顔で下野を睨みつけながらそう言っている。 下野のペニスと同じサイズのおもちゃをわざわざ探して購入したようだとわかる。そんな答えを聞かされたら、グググと下野のペニスは更に上を向き、腹に付く位大きく育った。 下野はバイブをポイっとベッドの下に投げ捨てた。転がっているローションを掴み、血管が浮き出るほど硬く勃起したペニスの上から、グチュゥと音をさせて垂らした。 「俺と同じサイズなのか…だったら余計にヤキモチ妬くぞ?じゃあ、このままお仕置きな。ゴムつけないで入れていい?」 春樹からの返事を聞く前に、ヒクヒクとひくついている孔にペニスを当て、そのままゆっくり押し込んだ。 下野の言葉に興奮したのか、春樹は自身のペニスに手を伸ばしている。 最近、セックスする時は、自分でペニスを扱くようにと下野は春樹に教えていた。教え込んだ甲斐があるようで、今ではセックス中に、自身でペニスを扱く春樹の姿が堪能できる。エロい春樹の姿を見ると、腰を強く激しく振り上げるセックスをしてしまうが、それがものすごく気持ちがいい。 だけど、今はお仕置き中だ。 「ダメ、今日は触ったらダメだから。手はこっちな」 ヒクヒクと動いているペニスを触らせず、もう一度春樹の両手を下野は片手で束ねて、春樹の頭の上で押さえつけた。これで春樹は自分のペニスを掴むことは出来ず、更には身動きはとれないだろう。 「えっ、え、、ひ、ろと?」 「ん?もっと奥に入れるぞ。お尻あげて」 ズズ…ズズッと下野は腰を奥に押し付けていく。それと同時に硬くゴリゴリとしたペニスが春樹の孔の奥に入っていった。 「…キツイな。遊んだのは一回か?何回遊んでたんだ?うっ…でも中がドロドロだ」 一番奥までペニスを差し込み、グリグリと腰を左右に振った。硬くなったペニスが春樹の奥で暴れているようだ。ビクビクとペニスを動かしながら、春樹が好きな出っ張りを小刻みに擦っていく。 更に、ズッと腰を引き、力強く一気に奥までペニスを押し戻した。 「ああぁっ、はああぅっ、」 何度もその行為を繰り返しているうちに、春樹のペニスからタラタラと白濁が流れているのが見えた。 「春…答えて。ひとりでここでやってたろ?毎日か?」 「いやっ、、ち、ちが…う。今日だけ、」 「おもちゃ入れたまま寝るなんて、一回じゃきかないだろ…何回やった?俺以外のをここに入れてるなんて嫉妬するだろ。ほら、教えろよ、何回した?」 嫉妬という言葉が自分の口から出たことで、腰を何度も振り上げてしまう。春樹は自分のものだ。そう思っていたのに、おもちゃに取られてしまうと、馬鹿なことを考える。 「…に、二回、した…ああっ、寛人、」 ひとりでオナニーしている姿を想像すると嫉妬もするが、興奮もする。こんなに身体を仰け反らせて春樹は射精していたのか。 「春、前を触らないでイッてみろよ。俺が奥で擦ってやるから」 腕を押さえつけたままだ。身体を押さえつけ、身動きできず拘束されている春樹の姿を見て興奮する。 腰を振るたびに肌がぶつかる音が聞こえる。派手な音が聞こえるたびに興奮してペニスは更に大きくなるようだった。 「ひ、ひ、寛人…でちゃう…」 「でちゃうか?俺も…出していいか。春のここ、ぐちゃぐちゃで気持ちいい…」 腰を回し左右にグリグリと振ると、春樹は更に声を上げる。春樹の声と一緒に、グチョグチョとペニスを出し入れする音が聞こえ、卑猥に感じていた。 「や、や、気持ち…いいっ、ああっ、寛人、そこ、擦って!んん、おっ…きい」 「ん?大きいか?おもちゃは、俺と同じサイズなんだろ?」 「ち、違う…寛人のほうが、おっきい」 ゴリゴリとペニスを差し込まれているのに、春樹は気持ち良さそうな顔をしている。おもちゃでも同じように気持ちが良くなるのかと、また嫉妬してしまう。 「おもちゃで遊んで…悪い子だな、春。もう、ひとりでおもちゃで遊ぶの禁止な?だけど、俺の前で使うのは許すから。アレ使って今度オナニーしてみてよ」 「やぁぁぁ…んんはぁ、はぁ、寛人の、じゃないと…やだぁ。寛人?怒らないで?奥に入れて…出して」 春樹の声に興奮し、下野はドクンと奥にペニスを叩きつけた。下野のペニスは長く太いから春樹は少し苦しそうにしている。 ドクドクと春樹の奥に射精し、精子を大量に出している。春樹も腹の上に白濁を溢している。イッたようだった。 肩で呼吸をしている春樹に声をかけた。 「春、お仕置きはまだ終わりじゃないよ。今度は後ろ向いて、前は触るなよ?」 一度イッてもまだ勃起は治らず、バキバキにペニスは硬くなったままである。春樹をコロンと後ろ向きにさせ、下野は春樹のお尻を高く引き上げた。 「寛人?もう…無理」 「大丈夫だよ、無理じゃないから」 春樹の背中にキスをしながらまたペニスを後ろから孔の奥に入れていく。 今度は最初から春樹の腰を抑え、春樹の身体の奥を貫くように腰を振る。射精する直前の激しさのように音を立てて腰をぶつけた。春樹の尻を両手で掴み左右に広げる。 「春…繋がってるところ、見えるよ」 「や、やだぁ…んんっ、んぅああっ」 尻を掴む力を強くすると春樹が興奮するようだった。繋がっているところに抜き差しをする自分のペニスはビキビキに血管が浮き出ている。下野もかなり興奮しているのがわかる。 「春、触っていいよ。自分で扱いてみて」 下野は春樹にペニスを触るようにと伝えた。春樹は戸惑うことなく、自身のペニスに手を伸ばしてグチグチと擦っていた。さっきからずっと触りたかったのだろう。 下野は浅く深くズブズブと音を立てて春樹の孔を貫いていく。春樹が扱いている姿にも興奮を覚える。 春樹の口から小さな呻き声が聞こえた。軽くイッているようだった。 「春、出す時は、でちゃうって言うんだったろ?ちゃんと言えたか?言わないで出したらお仕置きは終わらないぜ」 「あ、あっ、ああ、や…でちゃ、った」 「お仕置き…やり直しな。俺も一回出すから…うっ、はぁ、」 その春樹の言葉を聞き下野は激しいピストンを止め、春樹の尻を押さえ、ペニスを根元までしっかりと押し入れた。押し入れたまま、グリグリと腰を動かし掻き回し、春樹の背中に覆いかぶさりながら下野も射精をした。 射精する時、ペニスが一段と大きくなったのがわかった。春樹の中で圧迫され、ギュッとキツく絞られた感覚があった。だからいつもより長く射精が続いた。 春樹の奥に擦り付けたい欲望があり、ペニスを奥までグリグリと擦り付け、下野は精子をかけていた。

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