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第2話・闇の狩人。(12)

 けれど今のエイドリアンを見ているとどうにも不安になってしまう。  拭えない不安は彼をさらに苦しませる結果になる。  先程まで重ねていた身体はたしかに熱を持っていたというのに、自身が生み出した恐ろしい考えのおかげでユーインまで屍人のようになったみたいだ。冷たく凍ってしまう。 「君はもう十分俺に血液を吸われた。これ以上はもう貰えない」  ユーインが懸命に説得しようと試みるものの、エイドリアンはユーインの疲労がピークに達している身体を気遣い、なかなか首を縦に振ろうとしない。  それどころか、自分を置いて部屋から出て行こうとするではないか。 「待って、エイドリアン!!」  ユーインは、寝台のあちこちに散らばっている衣服を掻き集めると、慌てて彼の後を追った。

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