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第7話・理性と欲望の狭間で。(7)
苦しそうな低音が腹部に響く。けれど緩めるなんて土台無理な話だとユーインは思った。
だって、エイドリアンを想いすぎて胸が張り裂けそうだ。それに彼と繋がることができて嬉しい気持ちにもなるのだから……。
(酷く扱ってくれてもいい)
好きな人に抱かれた痕跡をもっと感じたい。
エイドリアンをこの肉体ごと記憶と一緒に刻み込みたいとユーインは思った。
だからユーインはより強く彼を感じられるよう、臀部に力を入れた。
エイドリアンは限界だった。腰を高く持ち上げると華奢なその肢体を大きく揺らす。
ふたりが動くリズムに合わせて寝台が軋みを上げていく……。
肌が重なるたびに放たれる淫猥な肉音とエイドリアンの雄の呻き声。そしてユーインの艶やかな喘ぎが小さな部屋を覆う。
今、この部屋には二人で、自分はエイドリアンを独占しているのだと感じると感情が高ぶった。
「エイドリアンっ!!」
ユーインは愛おしい彼の名を呼ぶと同時に中にいるエイドリアンを締め付けた。すると彼の雄から勢いよく吐き出された白濁がユーインの最奥へと流れ込んだ。
エイドリアンの熱はユーインのさらに身体の奥へと注ぎ込まれる。そしてユーインはエイドリアンとほぼ同時に果てた。
「おやすみ、我が妹の想い人……」
静かになった寝室。
そこでエイドリアンは身を埋めていた自身を引き抜く。
だが、続けて二度も達してしまったユーインにはエイドリアンの言葉は届かなかった。
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