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第9話・密林の支配者。(11)

 エイドリアンは成す術なく彼の乱れる姿を見つめるしかない。そうしている間にも、もうひとつの首から出た舌はユーインの両胸に存在する突起のひとつを弄った。  そこは次第にさらにツンと尖って存在を強調させた。するともうひとつの突起へまた別の首がやって来て、ざらついた舌で舐め取っていく。  愛している人の前で違う誰かに自分が喘ぐ姿を見られたくはない。  ユーインは快楽に溺れる自分を呪った。  その姿さえもラードーンは興奮する。  また別の首がふたつやって来て、ユーインの両足に舌を巻きつけ太腿を開かせた。  もはや隠せる場所はもうどこにもありはしない。  彼の身体はすべてを晒された。  唇からは悲鳴と、そして甘い喘ぎが放たれる。  頬を伝う涙はいったい快楽からのものだろうか、それとも悲しみのものだろうか。もうユーインさえも判らない。  心が入り乱れている中、それでもなんとかこの場を乗り切る方法はないかと快楽に溺れはじめた回らない頭で考えていると、突然ユーイン自身が触れられるのを感じた。  見下ろせば、そこさえも戒められている。  臀部を突き出すような体勢にさせられたかと思えば後孔へと舌が埋め込まれた。  ラードーンの長い舌がユーインを貫く。  慣らされていない後孔に無理矢理推し進められたことで身体中に激痛が走る。それなのに、エイドリアンに何度抱かれたかしらない身体はすぐに快楽を求めた。

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