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第7話
「お待たせしました。これよりオークションを始めます。」
進行役の声にその場に居たい男たちのボルテージも上がる。
正に“異様”としか言いようのない熱気に俺は尻込む。
ここは表向きはお金持ちが集まる社交場だが。
裏では高級会員制のオークションが開催されている。
商品は・・・・・・・・・
「まずはこちらから。」
薄暗かった舞台が進行役の声でライトを浴びる。
その中心には1人の綺麗な女の子。
白いワンピースとは言えないような布を纏って怯えた表情で立ち尽くす。
男たちの視線がその少女へと注がれる。
「では10万からスタートです!」
進行役の声に一気に会場の興奮が上がる。
次々につり上がっていく金額。
男たちの興奮と比例するように流れ落ちる少女の涙。
このオークションの商品は『人間』。
俺はその異様な光景をただただ眺めていた。
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