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第17話

暫くして風呂の準備が出来たとメイドが知らせてきた。 「ヒロ。風呂に入っておいで。新しい服を用意させるから。」 体を離してそう告げるとヒロは黙って俯いた。 「どうした?」 そう聞くと不安そうな顔をゆっくりと上げた。 「一緒が・・・いいです。」 小さく呟くとまた俯いてしまった。 そうだよな・・・ いきなり知らない家に連れて来られてさっきみたいな嫌な思いをしたのにいきなり風呂に入れって言われてもな。 俯くヒロの深い茶色の髪をそっと撫でる。 「分かった。一緒入ろう。」 そう呟くとヒロは小さく頷いた。 もう一度腕に抱いてからヒロを立たせると部屋の隣にある風呂場へと連れて行く。 あのみすぼらしい白い服を託し上げて脱がすと、陶磁器みたいに白い肌の裸体が露わになった。 思わず息を飲む。 こんなに透き通るように白い肌を見たのは初めてかもしれない。 「孝惟、様?」 ジッと見つめる俺をヒロの薄桜色の唇が呼ぶ。 「様は止めてくれ。孝惟でいい。」 俺は視線を逸らしてそう呟いた。 心臓が有り得ない速さで生を刻む。 男相手に体が熱を持つなんて・・・ そんな自分にビックリするしか出来なかった。

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