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第2話
この体の火照りをどう逃がそうか。
俯いて考え込んでたら膝にヒロの細くて白い手が申し訳なさげに触れてきた。
「ヒロ・・・」
「孝惟さん・・・僕を抱いて下さい。」
思わず顔を上げると至近距離にヒロの顔があった。
憂いを帯びた群青色の瞳がさっきまで流してた涙に濡れて艶を増し、桜色に上気した頬に紅く熟れた果実のような唇。
今すぐにでもこの手で摘んで味わいたい。
でも・・・・・・・・・
俺は右手で膝に置かれた手を握ると左手でヒロの肩を抱き寄せた。
「ヒロ。これだけは分かっててくれ。俺はお前を抱くために買ったんじゃない。そんなふうにヒロを見たくないんだ。だから何もしない。いいな?」
フワフワの茶色い髪にキスを落として囁けばヒロが体を強ばらせた。
正直、今すぐにでもベッドにこのしなやかな体を沈めてむしゃぶりつきたい。
でもそれより大切な事があるんじゃないかと思う。
戸惑うヒロを腕に収めて俺達は暫くベッドに座ってた。
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