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第11話

薄暗い部屋の中。 窓辺に置かれた1人掛けのソファーに座る人物が外から差す街灯の灯りにほんのり照らされた横顔をこちらに向けて微笑む。 俺を視界に捕らえるとゆっくりある方向を指差した。 そちらに視線を投げれば。 大きなベッドにできた2つの膨らみが見て取れた。 ゆっくり近付くとそこには。 フカフカの柔らかい布団にくるまるヒロとシアの寝顔があった。 「たくさん遊んで疲れたみたいですよ。」 可愛い寝顔に見入っている俺に同じように覗き込んだ世蓮が教えてくれた。 そんなに年は変わらない筈なのにどうしてこんなにも可愛いと思えるんだろう? 別に体だって少し細い気はするけど決して小さい訳じゃない。 身長なんかは俺より少し低いだけなのに。 起こさないようにベッドに腰掛けてヒロの髪に触れる。 それだけで仕事の疲れも吹き飛ぶ。 いつまでもこの寝顔を見ていたい。 心からそう願った。

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