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第14話

食事を済ませて帰ろうとしたらシアに思い切り引き止めた。 「帰ったらダメ~!!」 「そんな我が儘言わないで下さい!孝惟さんもヒロも迷惑です。」 「嫌だ~!!」 帰ろうと立ち上がったヒロに抱き付いて離れないシアに世蓮も困り果ててた。 「孝惟。明日は忙しいの?」 「明日?嫌、明日は予定は入ってないよ。」 「だったら今夜は泊まってけば?」 ソファーで世蓮とシアのやり取りを見てた颯天が蕩けるような笑顔で呟く。 世蓮だけに甘いと思ってたけど・・・そうでもないんだな。 颯天の言葉を聞いたシアは満面の笑みでヒロを抱き締め、それとは反対に呆れ顔で世蓮は颯天を見つめた。 「孝惟さん・・・いいの?」 「あぁ、いいよ。ヒロもまだシアと居たいだろ?」 不安そうに伺うヒロの頭を撫でて微笑むと、ヒロも満面の笑みを返してくれた。 この笑顔の為なら何だって出来る。 それだけの価値がヒロの笑顔にはあると思った。 「良かったね、ヒロ。僕の部屋に行こう!」 嬉しそうに手を引くシアに連れられてリビングを出るヒロの横顔も楽しそうで。 俺は顔を綻ばせて背中を見送った。

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