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第6話
『夜来香』へ行ってからの人生は散々だった。
最初に買われた先の“主人”は嫌がる僕を無理矢理犯して飽きたらすぐに捨てた。
まるで人形を捨てるみたいに。
そして次の“主人”は僕に女の子の格好をさせて抱くのが好きな変態。
次は縛ったり叩いたり・・・
とにかく毎回毎回変な嗜好の“主人”に買われ、毎回毎回飽きたら捨てられた。
僕だっていい加減うんざりしてきた時。
『夜来香』で颯天に出逢っんだ。
その頃の僕はまたどうせすぐに捨てられるだろうと覚悟してた。
でもそうじゃなかった。
颯天は全身全霊で僕を愛してくれて。
僕を“ペット”じゃなく“恋人”として側に置いてくれた。
抱いた後、用無しの僕をそのままベッドから放り出してた今までの“主人”とは違い、僕が眠るまで髪を撫でてくれる。
1人で目覚める朝はなくなりいつも優しい笑顔で「おはよう。」ってキスをくれた。
家族が死んで孤独だった僕の心を颯天が救ってくれだんだ。
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