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第12話
それからはまさに地獄だった。
学校にも行かせてもらえず、朝晩問わず父親の気の向くままに抱かれる。
口にも下にも父親のモノを突っ込まれどんなに嫌がっても泣いても嘔吐しても許される事は無かった。
どうして自分が?何か気に触るような事をした?
最初の内は考えていた頭も途中から絶望で思考を止めてしまって、ただ早くこの堕落した行為が終わる事だけを願うようになっていた。
そんな生活が1年近く続いたある日。
突然、父親が僕に触れなくなった。
毎日毎日服を着る暇も無くて全裸で過ごしていたのに服を与えられ、食事もお風呂も寝る事も許されたんだ。
疑問には思ったけど前みたいに普通の生活が戻ってきたと思った僕はやっと終わった悪夢から解放されたんだと思っていた。
でも、世の中そんなに甘くは無かった。
母が死んで父親が働かなくなった我が家の生活費は母の生命保険で賄われていた。
その生活費も底を尽き追い込まれた父親が思い付いたのは。
僕で稼ぐと言う方法だった。
父親から抱かれなくなって数日。
穏やかに過ごし、もしかしたらまた学校に行けるかもと思っていた僕にまた地獄が訪れた。
ある日、訪ねて来た知らない男の人。
玄関で父親と数度言葉を交わし上がり込んで来る。
「楽都、失礼の無いようにな。」
それだけ告げて父親は家を出て行った。
「なかなか可愛らしいな。たっぷり可愛がってあげるよ。」
この時、父親が客を初めて招き入れた瞬間だった。
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