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第8話 中は真っ黒。(胸糞注意)

「う、嘘だ!!」 「いえ、貴方は現在、妊娠しております。」 冴えない医師の出した診断結果に思わず噛みついてしまう。 「ちょ、まってよ。僕、妊娠薬なんて飲んで・・・。」 「・・・ですが、ここに・・・ほら。」 そう言って見せられた白黒の写真に唖然とする。 黒い中に小さな白い丸。 その丸を医師が、ペン先でさして説明してくるが、頭に入ってこない。 「そうですね・・・この感じですと・・・1ヶ月~2ヶ月位ですね。」 「・・・2ヶ月・・・?」 真里くんが、出張から帰って来た頃? ・・・・・・・・・・・・・・ 従弟の真里くんは、僕と違って恵まれていた。 本家の跡取りとして、いつも真里くんは色んな物を与えられていた。 人気の玩具に美味しいお菓子。それを、真里くんはいつも僕にも分けてくれた。 それが、真里くんの家の役割なんだと、パパが言っていた。 真里くんのお父さんは、僕のママと本当は結婚する予定だった。 それを、別の男の人を結婚して薬で真里くんを産んだらしい。 その所為で、僕達は本家を継ぐ事が出来なかったって。 だから、真里くんの持っているものは、本来僕が持っている筈だったものなんだって。 そうパパに言われて、僕は育った。 だから、僕は真里くんのお父さんに、真里くんと同じ環境が良いって、伝えたら真里くんと一緒に暮らす事にもなったし、同じ学校に行く事もできた。 けど真里くんと違って僕は、勉強が嫌いだった。 だから、真里くんの友達に、代わりに宿題や課題をやってもらう事にした。 だって、真里くんの友達は、僕の友達だから。 その代わりに、真里くんの友達の欲しいモノをあげる事にした。 物だったり、お金だったり、色々言われたけど、別に僕は気にしなかった。 そのうち、僕の身体に触れたがられる様になった。 真里くんには言えなかったんだって。 確かに、真里くんは、少し真面目するのかも。 一緒にいて疲れるって、みんな言ってたし、一度も弄った事の無いサラサラの黒髪はいつも整えられ、桜貝の様な爪はお手伝いさんが整えていた。 みんなに平等で優しい真里くん。 なのに、みんなに我慢させてるって気が付いてないから、僕が叶えてあげる事にしたんだ。 初めて、あの人を真里くんが家に連れて来た時。 思わず、その外見に見惚れてしまった。 今までの真里くんの友達は、僕が見上げるだけで真っ赤になる様な人達だったのに、彼には僕が見えてない様だった。 部屋に誘った時も、「漏れるから、そこ退いて。」って。 信じられない!! でも、その日から家に来なくなったから、真里くんとも上手く行かなかったんだって、そう思ってたのに・・・。 二人でこそこそ会っていたんだって。 だから、あの日真里くんに言ったんだ。 「ただいま・・・。」 「真里くん、お帰り。最近、帰ってくるの遅いね。」 「え・・あ、ああ。図書室で勉強してるから・・・。」 「そうなんだ。・・・あ、ここ。赤くなってるよ?」 「えっ?」 パッと、首筋を押さえた真里夜の耳が少し赤くなった。 その姿に、イラついた。 真里くんが相手しないから、僕が彼等を相手してあげているのに。 僕が欲しいと思った彼をなんで、真里くんが相手してるの? 「静さんってエッチ上手だよね。真里くんも、彼とエッチしてるんでしょ?別に、隠さなくて良いよ?」 「えっ・・・。」 「あっ! もしかして、自分だけだと思ってた? 僕や真里くんの他にも、セフレ居るって静さん言ってたよ。」 「・・・。」 「まぁ、真里くんも今のうちに楽しんでおけば良いんじゃない? だって、将来は家の為に結婚するんでしょ?」 「・・・そうだね。」 あの時の真里くんの顔! 面白かったなぁ。 赤くなったと思ったら、真っ青になってその日はご飯も食べないで寝ちゃってたし。 それから校内で、静くんを見なくなったけど。 また真里くんのあの顔が見たくて、真里くんのお父さんが連れてきた人達に声を掛けたけど・・・ 真里くんのあの顔を見る事は出来なかったんだよね。 残念。 けれど、真里くんのお父さんは、次から次へと真里くんに新しい人を紹介するし。 そんなに、真里くんに会社継いで欲しいのかな? 僕には、誰も紹介してくれないのに。 けど、みんな真里くんがエッチさせてくれないって、僕にお願いしてくるんだよ? 真里くんも初めてな訳じゃないのに。 なんでさせてあげないんだろ? あー 真里くんのあの顔見たいなぁ・・・。 「真里夜、ユウタくん。こちら、當麻さん。」 「・・・初めまして。」 「宜しく。當麻さん?」 真里くんの3人目の婚約者が、居なくなって少しした頃、真里くんのお父さんが4人目の人「當麻さん」を連れてきた。 しかも、叔父さんは新しい部屋まで真里くんに用意して。 ・・・真里くんだけズルい。 だから、當麻さんと真里くんが新居を見に行くっていうから、僕も一緒に着いて行った。 だって、真里くんが住むなら僕も住んだって良い筈だしね。 それに、同じ会社なのに、営業の真里くんは仕事が忙しいって言って、當麻さんに家具とか全部丸投げだったから、僕が當麻さんと一緒に真里くんの為に、ベットも選んであげたんだ。 寝心地も凄い良かったし、背の高い當麻さんと一緒に寝ても十分広くて大きなベットは、色々な恰好でエッチも出来て気に入ったから。 真里くんが帰って来てもたまには使わせて貰おうと思ったのに、真里くんてば、長期出張から帰ってきた日に、ベットに寝る事なく鍵を置いて出て行っちゃた。 変なの。 いつもなら、其の場でその人にお別れ言うのに。 なにも言わずに出て行くから、當麻さんが僕に、真里くんが帰ってくる迄一緒にいてって言うんだよ? 當麻さんって、見た目は凄いカッコイイのに僕が何処か行こうとすると、着いてくるし。 連絡も少し遅れると、怒られるし。僕は、真里くんの代わりに仕方なく、相手してるだけなのに。 それに、エッチも朝まで何度も何度もするから、朝起きれなくて会社にも行けないし。 僕、会社でお姫様扱いされてるんだよ? その僕が、会社に行かないとか、みんなが寂しい思いしちゃうじゃんね。 それに、僕は真里くんと違って、妊娠したいなんてこれっぽちも思ってない。 なんで、僕が痛い思いしなきゃいけないんだよ。 僕は気持ちいい事が好きなのに。 そんな僕が、妊娠薬なんか飲む訳が無いのに。 ・・・・・・・・・・・・・ 「はぁ・・・。なんの間違いか解らないけど。僕は産みたくないです。」 「・・・、そうですか。そしたら、こちらにパートナーの方の同意を頂いて下さい。」 ユウタの態度に、苛立った様子を隠さない医師は、書類を手渡した。 「パートナー? なにそれ、僕が産まないって言ってんだから、それでいいじゃん。」 「いえ、それは出来ません。」 はぁ・・・。最悪。 なんで、僕が説教されなきゃいけない訳? まぁいいや、適当にサインして貰えば良いか・・・。 医者に手渡された封筒を鞄に仕舞い。ユウタは、窓口へと歩いていた。 そこで、見間違う筈の無い男の姿を見つけたのだった。 ああ、夢みたい。 あの時よりも、凄いカッコよくなってる!! 「静くん!!」 「・・・君は・・・。」 「僕、ユウタだよ~。忘れちゃったの? 悲しいなぁ~。」 そう言って、舘岡の腕に手を伸ばすが、やんわりと避けられる。 「ああ・・・、真里夜の従弟の・・・。」 頭2個分は差がある男を見上げる様にユウタは首を傾げる。 「静くん、どこか悪いの?」 「・・・まぁ。」 「そうなんだぁ。あっ!そうだ、静くん!!!これ、書いて貰えないかな?」 そう言って、医者に手渡された書類を舘岡に手渡した。「う、嘘だ!!」 「いえ、貴方は現在、妊娠しております。」 冴えない医師の出した診断結果に思わず噛みついてしまう。 「ちょ、まってよ。僕、妊娠薬なんて飲んで・・・。」 「・・・ですが、ここに・・・ほら。」 そう言って見せられた白黒の写真に唖然とする。 黒い中に小さな白い丸。 その丸を医師が、ペン先でさして説明してくるが、頭に入ってこない。 「そうですね・・・この感じですと・・・1ヶ月~2ヶ月位ですね。」 「・・・2ヶ月・・・?」 真里くんが、出張から帰って来た頃? ・・・・・・・・・・・・・・ 従弟の真里くんは、僕と違って恵まれていた。 本家の跡取りとして、いつも真里くんは色んな物を与えられていた。 人気の玩具に美味しいお菓子。それを、真里くんはいつも僕にも分けてくれた。 それが、真里くんの家の役割なんだと、パパが言っていた。 真里くんのお父さんは、僕のママと本当は結婚する予定だった。 それを、別の男の人を結婚して薬で真里くんを産んだらしい。 その所為で、僕達は本家を継ぐ事が出来なかったって。 だから、真里くんの持っているものは、本来僕が持っている筈だったものなんだって。 そうパパに言われて、僕は育った。 だから、僕は真里くんのお父さんに、真里くんと同じ環境が良いって、伝えたら真里くんと一緒に暮らす事にもなったし、同じ学校に行く事もできた。 けど真里くんと違って僕は、勉強が嫌いだった。 だから、真里くんの友達に、代わりに宿題や課題をやってもらう事にした。 だって、真里くんの友達は、僕の友達だから。 その代わりに、真里くんの友達の欲しいモノをあげる事にした。 物だったり、お金だったり、色々言われたけど、別に僕は気にしなかった。 そのうち、僕の身体に触れたがられる様になった。 真里くんには言えなかったんだって。 確かに、真里くんは、少し真面目するのかも。 一緒にいて疲れるって、みんな言ってたし、一度も弄った事の無いサラサラの黒髪はいつも整えられ、桜貝の様な爪はお手伝いさんが整えていた。 みんなに平等で優しい真里くん。 なのに、みんなに我慢させてるって気が付いてないから、僕が叶えてあげる事にしたんだ。 初めて、あの人を真里くんが家に連れて来た時。 思わず、その外見に見惚れてしまった。 今までの真里くんの友達は、僕が見上げるだけで真っ赤になる様な人達だったのに、彼には僕が見えてない様だった。 部屋に誘った時も、「漏れるから、そこ退いて。」って。 信じられない!! でも、その日から家に来なくなったから、真里くんとも上手く行かなかったんだって、そう思ってたのに・・・。 二人でこそこそ会っていたんだって。 だから、あの日真里くんに言ったんだ。 「ただいま・・・。」 「真里くん、お帰り。最近、帰ってくるの遅いね。」 「え・・あ、ああ。図書室で勉強してるから・・・。」 「そうなんだ。・・・あ、ここ。赤くなってるよ?」 「えっ?」 パッと、首筋を押さえた真里夜の耳が少し赤くなった。 その姿に、イラついた。 真里くんが相手しないから、僕が彼等を相手してあげているのに。 僕が欲しいと思った彼をなんで、真里くんが相手してるの? 「静さんってエッチ上手だよね。真里くんも、彼とエッチしてるんでしょ?別に、隠さなくて良いよ?」 「えっ・・・。」 「あっ! もしかして、自分だけだと思ってた? 僕や真里くんの他にも、セフレ居るって静さん言ってたよ。」 「・・・。」 「まぁ、真里くんも今のうちに楽しんでおけば良いんじゃない? だって、将来は家の為に結婚するんでしょ?」 「・・・そうだね。」 あの時の真里くんの顔! 面白かったなぁ。 赤くなったと思ったら、真っ青になってその日はご飯も食べないで寝ちゃってたし。 それから校内で、静くんを見なくなったけど。 また真里くんのあの顔が見たくて、真里くんのお父さんが連れてきた人達に声を掛けたけど・・・ 真里くんのあの顔を見る事は出来なかったんだよね。 残念。 けれど、真里くんのお父さんは、次から次へと真里くんに新しい人を紹介するし。 そんなに、真里くんに会社継いで欲しいのかな? 僕には、誰も紹介してくれないのに。 けど、みんな真里くんがエッチさせてくれないって、僕にお願いしてくるんだよ? 真里くんも初めてな訳じゃないのに。 なんでさせてあげないんだろ? あー 真里くんのあの顔見たいなぁ・・・。

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