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第14話 十月某日【俺だけのメイドさん】鴫野
片付けが終わった時間に、先輩からメッセージが届いた。
『終わった。迎えに来い』
時刻は午後五時。続々と生徒が帰っていくなか、先輩のクラスの前まで迎えにきた。
「お、おつかれ」
先輩はもう教室の前にいて、俺に気がつくとこちらに歩いてきた。
「おつかれ様です」
先輩は心なしか機嫌が良さそうだった。そういえば、デート券のことを忘れていた。慌てて財布から出して見せる。
「先輩、これ」
「お前……」
デート券と俺の顔を交互に見た。
「拾ったんですけど、もったいなくて」
先輩は俺の手から期限切れのデート券を取り上げると、破って近くにあったゴミ箱に捨てた。
「ご褒美、何がいい」
「は」
「助かった」
ぽそりと先輩が言う。照れてるときの声だ。
「あれ、クラスのやつが勝手に作ったやつ。出回る前にお前が拾ってくれてよかった」
ちらりと俺を見た。
「ご褒美、考えとけよ。デートでも、なんでもしてやるよ」
「メイド、やってください」
即答だった。食い気味に答えてしまって引かれてそうだけど、こんなの、このチャンスを逃したら絶対見られない。俺は必死だった。
「は?」
「俺のために、メイドやってください」
大事なんで何回でも言います。
「はは、いいよ、変態」
きょとんとしていた先輩は、俺を誘うみたいな不敵な笑みを浮かべた。
もう、ほんと、すき。
部屋に着くなり、先輩は着替えを始めて、あっという間に安っぽいメイド服に着替えを終えた。もちろんカチューシャ付きだ。俺はというと、ベッドに座って先輩の生着替えを眺めていた。
「鴫野、これ、洗濯するから、汚していいぞ」
スカートの裾を摘んで、先輩が不敵に笑う。
それがどういう意味かわからない訳がなくて、俺は思わず生唾を飲んだ。
先輩はそんな俺の膝の上に跨る。スカートだから、太腿の上に、先輩の引き締まった尻が乗っているのがわかる。
いい匂いがする。俺のちんこはもう、臨戦体勢でガチガチだった。
柔らかくて薄っぺらい生地のせいで、先輩の乳首の場所までわかってしまう。この距離で見えるの、ほんとやばい。
「先輩、こんなエロい格好で接客してたんすか」
そっと乳首を撫でると、指先に弾力のある肉粒が触れる。同時に先輩の肩が揺れた。可愛らしい乳首は、布越しでも熱く震えているのがわかる。
「絆創膏貼ってたんだよ」
責められていると思ったのか、先輩は俯いて唇を尖らせた。
「は、なにそれ。エロ……」
乳首に絆創膏とか、現実にやる人が目の前にいたことに感動した。先輩、自分がエロい自覚あります? ほんと困ります。
「っ、あんま、触んな」
押し潰して摘んでを繰り返していると先輩が震える声で言うけど、説得力がない。
「こんな勃ってるの、普通触るでしょ」
「……お前が相手だからだろ、バカ」
先輩は吐き捨てるように言った。
「あんた、どんだけ煽ったら気が済むんすか」
「お前が変態なだけだろ」
先輩は悪態をつく。まあそうなんすけど。
でも、俺のせいで乳首勃ってますって言われて、平常心でいられるやつなんている? 俺は知らない。
ふと下を見ればヒラヒラしたスカートがうっすら持ち上がっている。サテンぽい生地をめくると、ボクサーパンツが押し上げられて、先端の辺りの色が暗くなっている。
「先輩、準備、しましょうか」
「いい、してある、から」
「は」
「ケツ、準備してあるから、はやく」
耳を疑った。先輩、片付けしてたんすよね?
いや、家でしてきたのかもしれない。早起きして。それか昨日の夜。いずれにせよ、今日先輩はやる気でいた、ということになる。まじか。
「いつしたんすか」
「後片付けサボって、部室棟の、シャワールームで」
ついさっきだ。しかも、サボって。
「は、あんた、ほんと、そういうとこ」
もう限界だった。この人、かわいすぎ。
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