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第100話
「っは、はぁ……先輩、気持ちいい……ッ」
佑里斗の額が肩に預けられる。
クチュクチュ、いやらしい水音が聞こえ始め、小さな喘ぎ声が琉生の鼓膜を揺らした。
「はぁ、ぁ、で、ちゃいそ……ん……ッ」
「いいよ、出して」
すると佑里斗は我慢するのをやめたようで、ビュクっと出た精液を掌で受け止めた琉生は、それをササッとティッシュで拭う。
佑里斗は快感にボンヤリしていたが、どこか物足りなさを感じて、そのまま琉生を見上げる。
「琉生……」
「ん」
唇が重なりハフハフ呼吸をしていると、彼の大きな手がお尻に触れて、佑里斗は大袈裟なくらいにビクンと体を跳ねさせた。
「こっちも、触っていい?」
「っ、ぅ……」
「まだ無理そう? それなら今日はここでやめておくよ」
それでも怒ったりしないし、気に病む必要は無いと微笑んだ琉生に、佑里斗の胸はキュンとなる。
咄嗟に彼の首に腕を回して肌と肌が密着するほど強く抱き締めた。
「大丈夫」
「……本当?」
「うん、本当……。俺に触って。ココも……」
緊張で僅かに震える手で彼の手を取り、後孔に導く。
彼のゴクリと唾液を嚥下する音が大きく聞こえた。
琉生は佑里斗に『触って』とお願いされたことに『俺の恋人がえろくて可愛い』と内心歓喜に震えていたのだった。
琉生は促されて指をそっと挿入した。そして教えられるままに指を動かすと、痼のようなものを見つけ、そこを優しく撫でてみる。
「っあ゛……!」
「!」
途端小さな体がビクッと震え、目を少し見開き短い呼吸を繰り返した。
「ここ? 気持ちいい?」
「ぁ、あー……いい、気持ちいい……っ」
佑里斗の足が自然と開いていく。
しばらくそこを撫で続けていると、彼が細かく痙攣を始め背中を反らし、少ししてガクンと脱力した。
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