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第102話
「ぁ、離して、出るから」
「いーよ。出して」
「っ、まじで出るって」
琉生は佑里斗の肩を押して離させようとしたが、それより先に彼がジュッとそれを吸い、堪らずビュクと射精してしまった。
「はぁ……、いっぱい出たね」
「!、言うなっ」
恥ずかしくなって少し強い口調でそう言ったけれど、すぐに「口に出してごめん」と謝る。
佑里斗はそんな彼が好きなので、フフンと笑って「いいよ」と返事をし、その日は抜き合いっこだけして眠った。
■
翌日。琉生は薬局に来ていた。
昨日のことがあるので、いつでもできるように準備だけはしておこうと思って。
ちなみに佑里斗はと言うと、大学の図書館に勉強をしに出かけている。
琉生はゴムを買い、必要なのか分からないがローションも手に入れた。
ドキドキしながら自宅に帰り、買ってきたものを普段佑里斗が触らない場所に隠すように置く。
「ただいまぁ」
「おかえり」
暫くして帰ってきた佑里斗は、いそいそと自室に入って荷物を置き、手を洗うとリビングにやって来た。
「今日、俺が食べたいから豚キムチにするけど、いい?」
「もちろん!」
「じゃあ作ってるから、風呂洗いだけ頼めるか?」
「うん。洗濯物もやっとくね」
「ありがとう」
役割を分担し、琉生は晩御飯を作ることに専念しつつも頭の中は『今日、昨日の続きをしたいと言えばがっつき過ぎだと思われるかな』と悩んでいた。
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