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第123話
佑里斗の呼吸が落ち着いてくると、琉生はゆっくりと腰を動かした。
トン、トンと奥を突かれると佑里斗はシーツを掴んで体を震わせる。
「あ゛、ぁ、あー……ぅ、い、く……っ、いく、イク……ッ!」
「はぁ……」
「りゅ、せぇ……っ」
腰を掴まれたまま、ゆっくりだった律動が激しくなってくる。
激しくて逃げようとしても力が強くてそれが出来ない。
「あぁっ、ぁっ」
「っ、」
一際強い快感が体を襲い、意識が飛びそうになった時、琉生に名前を呼ばれたかと思うと、項に痛みが走った。
「────ッッ!」
「っは、できた、」
ガクガクと痙攣した佑里斗は、そのままベッドに力無く崩れる。
口の端に血を付けた琉生は、律動をやめペニスを抜くと佑里斗の顔を覗き込んだ。
「佑里斗、佑里斗、」
「……ん」
意識を飛ばした佑里斗に声を掛ける。
軽く頬を叩けば薄く目を開けた彼は、泣きそうな顔で口角を上げた。
「琉生……」
「うん」
琉生の首に腕を回し抱きつく。
項がジンジンと痛むけれど、それよりも番になれた事が嬉しかった。
□
グチュグチュと鳴る音が恥ずかしい。
佑里斗は琉生と向かい合うようにして自ら腰を動かしている。
「はぁ、は、琉生ぇ、きもち、いい……?」
「ああ」
「ぁ、あ゛っ、ぁ、イクッ!」
琉生に抱きつくようにして絶頂した佑里斗は、そのまま呼吸を整えていたのだけれど、ベッドに押し倒されてキョトンとした。
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