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第125話
お風呂が沸くと、琉生は心配だからと言って佑里斗と一緒に浴室に行く。
髪も体も丁寧に洗われ、スッキリした佑里斗は湯船に浸かり後ろに座る琉生に凭れてフゥ、と息を吐いた。
「眠い?」
「ちょっとだけ」
お腹に回された手を撫でた佑里斗は、顔だけ振り返るとそっと琉生にキスをする。
「たくさん気遣ってくれてありがとう」
「いや、」
「疲れたでしょ。お風呂上がったら、あとは自分でできるから琉生も休んでね」
「俺にさせて」
ギューッと強く抱きしめられ、肩に彼の額が乗せられる。
「全部したいから、させて」
「えぇ……? でも俺、動けるよ」
「最後までちゃんと全部やりたい。なんか、やってあげたくなるというか……」
「……アルファの本能みたいなものなのかな?」
「わかんねえけど」
まあ、動けるとはいえ連日の行為で足腰が辛いのは否めないので、それじゃあお願いしようかなと、佑里斗は彼の好意を素直に受け入れることにした。
「疲れたら休んでね」
「うん」
「後で一緒にお昼寝しよう」
「いいな」
「あ、でも先にお布団干さなきゃ」
「そうだ、大きいベッドも探さないと」
そんな会話をしているうちに体はポカポカになって、二人はザバっと湯船から出た。
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