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葛藤する男 2
「……ユウ、綺麗だね」
ユウが俯きフッと笑う。
よく見えないけど、その表情はちょっと嬉しそうにも見えた。
色々込み上げる想いがあるのに、言葉が出ない。
グラビアアイドルみたいなポーズのユウに陳腐な言葉しか掛けられないのが恥ずかしくて、ユウにゆっくり覆いかぶさった。顎を持ち上げキスをねだるユウ。その唇に唇を重ねて、獣みたいな息継ぎをしながら右手でユウの素肌の感触を楽しんだ。
柔らかくてしっとりしていて、スベスベだ。
俺の手がそっとユウの肌の上を滑る度、ユウが体を強ばらせる。指の腹で胸の周りの皮膚を撫でるとピクンと体が弾む。
どこを触っても敏感に反応するユウ。
ユウの下半身も主張し始めているのが目に入った。人のモノを握るのは生まれて初めてだ。でもそれがユウのだと思うと、その部分さえ妙にエロチックに見える。
俺は覚悟を決め、初めてだけど慣れた部分に手を伸ばした。手のひら全体でそっと握ると、ユウは静かに息を吐いた。
自分のを擦るより百倍くらい慎重に握って、上下に扱く。キスは耳へ移動し、切なげに眉を寄せるユウへ囁いた。
「気持ちいい?」
唇を噛み締めユウが頷く。その表情もすごくエロい。耳たぶに吸い付き、ちゅうちゅうと吸いながらユウのモノを扱く。緩慢な手の動きに、時折じれったそうに揺れる腰。先端からは透明な雫がプクッと膨らんで、ツーッと滑り落ちていく。
「ユウ。ちょっとしか触ってないのに、いっぱい溢れてきたよ……」
「……当たり前だよ、散々お預けくらってたんだもん」
はすっぱな言い方だ。当たり前だけど、めちゃくちゃ慣れてるんだろうな。くそ、俺は初めてなんだよ。少しでも躊躇したら形勢逆転して、あっさり勢いに飲まれてしまいそう。
リードしてほしいような。されたくないような。複雑な己の心境に葛藤しつつ、ハッと思い出した。
そうだ。ユウはMだって言ってた。本当だろうか? どっちかっていうとS気があるように見えるのに。ツンだし。でも……ここはやるしかない。
俺はパンパンに膨らんだユウのから手を離すと上体を起こした。
「そんな口の聞き方しちゃダメだろ?」
「……ヒロくん……?」
俺は腰のタオルを取った。すっかり興奮しきってるモノが勢いよくビョーンと上を向いたけど、開き直るしかない。膝立ちして左手で自分のを握り、右手でユウの頭を支えた。
「悪い子はお仕置きしなくちゃ」
俺の様子にビックリしているユウの頭をグイと押して、小さな口に自分のを押し付けた。嫌がる素振りはない。ユウは見上げていた視線を押し付けられた物へ落とすと、口角を上げて口を開き、はさむように俺のを咥えてくれた。
……うわっ、やばい……。
濡れた舌で先端をゾリッと舐められ、思わず腰が震える。
「上手だね。ユウ。もっと奥まで入れて」
ユウはチラッと俺を見上げ、戸惑うことなく更に奥まで咥えた。ユウの喉の奥、柔らかな粘膜に先端が当たる。俺のに舌を巻きつけ、頭を少し引いてはまた奥まで咥えた。頭の角度を変え、しゃぶるように舌を動かし、同時に頭も動かす。
「っ……」
俺の上げる声にまたチラッと視線を俺に向ける。
ユウの口内が液体で充満し、その中でジュプジュプ音を立てながら扱かれる。高まりが俺をどんどん煽ってくる。
ま、まずい。このままでは先にイかされてしまう。
俺はユウの髪を撫でながら動きを抑え、そっと口から抜いた。ユウが俺を見上げて妖しく囁く。
「これからなのに」
昨日は一方的に攻められたし、ユウがMだと言ったから、Sっぽい行動をしてみたけど、やっぱりユウが優勢に変わりなかった。作戦は失敗。やっぱりユウにはおとなしくしててもらおう。
ユウの頭をゆっくりと枕の上に下ろすと、右手を伸ばしユウの立ち上がっているモノを握った。自分が奉仕する立場で、触れられていなかったのにユウの先端からは溢れる体液が全体を濡らしていた。
溢れ出ているぬめぬめとした体液を指で馴染ませそのままつたうと、ユウのうしろの入口にたどり着く。その場所はしっとりと濡れているけど、俺は指を一旦退却させて自分の唾液でしっかり指を濡らした。
指を当てるとユウが息を飲んだ。今度こそ侵入を開始した。
キュッと窄まった入口。でも指の腹で撫でると別の生き物みたいにヒクヒクと動く。その呼吸に合わせて、人差し指をゆっくりと左右に回転させながら捩じ込んだ。
「んっ」
ユウは生意気な言葉を発したにもかかわらず、情けない表情を見せた。
「痛い?」
「ううん」
頭をわずかに左右へ振る。指を回転させながら根元まで指を押し込むと、中は思ったより濡れてツルツルしていて狭い。熱いと思った。
ユウが苦しそうに眉を寄せる。
経験値で圧倒的に不利。いや、不利というか経験したことない。だからだと観念した俺は恥を忍んでユウへ「抱き方を教えてくれ」と言った。その時ユウに「同じだ」と言われた。「同じだ」という言葉を信じて、ここまで己を奮い立たせてはみたものの、ユウの苦しそうな表情にビビってしまう。
体の構造が違うのに、やり方を知らない俺が弄って大丈夫なのか?
「痛くないの?」
「……大丈夫だって」
そう言って口に微笑みを浮かべてみせる。
「狭いね。ギュウギュウ締められる」
「俺にそんな実況しなくていいから」
照れくさそうに視線を外す。俺は正解が分からなくて指をソロソロと抜くと、顔を近づけ舌を出し、そこを濡らそうとした。
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