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甘い罰 2
「ヒクヒク動いてる。いやらしいな」
「だ、から、いれてってば」
「……入れるよ」
抉るように捩じ込むとユウは声をあげた。
「ふ、っはあああ……」
ユウの蕩けた体は、俺のを難なく飲み込んでいく。グプッジュプッと音を立てながら、ゆっくりと引き抜き、最奥まで突き上げる。
「ぁ、ぁ……はぁ、ん。はうっ!」
何度も繰り返すと、ユウのがだんだんパンパンに膨らんでいく。俺はユウの熱くなってるモノを握ると根元を緩く締めた。締めたまま、ズンズンと腰を叩きつける。
「う! んうっ! ひろ、く……押さえないでっ」
「はっ。はっ。……言ったろ? 朝まで寝かさないって」
「でも、っああぅ……無理、ふぅ、は、あっっ! くるしっ」
俺はそれを受けて、更に腰を突き入れた。そして少しだけ手を緩めてやる。ユウのが更に膨れ上がった瞬間、またギュッと根元を抑えて、挿入した塊をズルリと抜いた。
そう簡単にイかせないよ?
初めてしてから、ユウとは一日置きくらいに愛し合っていた。
まるで中学生みたいだと自分でも思った。本当は毎日でもしたかったけど、年明けでバタバタと忙しかったし、新年会もあった。でも俺は仕事をこなしつつも俺なりに研究していた。どうすればユウが喜ぶかを。
なぜって? そりゃ勿論、元彼に負けたくなかったからだ。
自分には圧倒的に経験値がない。比べようがない。だから、知識だけは豊富に頭に叩き込んでおいた。誰よりも、ユウを気持ちよくさせたかった。
「もっっ、ひろくん、や……」
目をギュツと瞑り、息を荒げながら懇願する。
手の中でユウのがパンパンに膨れたままフルフル震え、辛そうに先端から透明な液体を流している。ゆっくりと締め付けを緩め、ユウに覆い被さりキスを再開する。
パンパンに膨れたものを無視して、己のカチカチになったモノを焦らすようにユウの入口に押し当てた。「いや」と声を上げたのに、ユウはキスしながら焦らしているモノを自ら体内へ入れようと、回した手で俺の腰を押さえ、腰をずらして迎えに来る。
いやらしい動きだ。
俺はユウの口内を舐め回しながら、迎えに来たユウの中へゆっくりズブズブと沈めていった。熱くてトロトロで、もう最高。
途中で止まることなく、根元までしっかり埋め込むと、更に腰をリズミカルに突き上げた。ヌプヌプッと卑猥な音が立つ。
「ぅ、はあっ、はぁ、ぁ、ん……」
ギュッッとしがみついてくるユウ。
俺は二人の腹の間に右手を入れて、またユウの膨らんだモノの根っこを緩く締めた。そうしながら、突き上げを強くしていく。
「んあっ! あ、あっ、はうっっ」
ユウは苦しそうな表情で揺すぶられる度に高い声を上げた。
体をうねらせ、俺の身体にしがみついたり、逆に押し返したりしてもがく。
でも、だんだん力が弱くなり、目じりに涙を滲ませてフルフルと震えながら息を荒げ俺を見上げた。
寸止めを何度も繰り返すと、イく時の快感がずっと続いて気持ちがいいらしい。確かに我慢して我慢して出すと、すぐに出すより何倍も気持ちがいいのは知っている。でも、ここまでパンパンに膨れたものを焦らし続けているのだから、快感もすごいだろうけどその分苦しいよね?
「ユウ……好きだよ」
意地悪をしながら優しく囁く。
ユウは短い呼吸を繰り返しながら、少し開いた唇に「キスして」というように瞳を揺らしわずかに顎を上げた。
その唇を塞ぎ、舌を絡ませあう。そうしながら短いリズムで腰を突き上げ続けた。
「あっ、んあ、ふぁ」
か細い喘ぎ声。
緩く根元を押さえ続けているモノはパンパンに膨れ上がったまま。血管を浮き上がらせ真っ赤になって震えている。きっと手を離した瞬間に呆気なく放出してしまうだろう。
でも、まだだよ?
汗で濡れたユウの肩を抱き、上へ逃げられないように押さえつけ、腰を叩きつける。
フラフラを通り越してぐったりしているユウ。
俺はまたズルリとユウの中から抜くと、ユウの鼻先に鼻をスリスリ擦りつけながら囁いた。
「ユウの居場所はここだよ?」
息も絶え絶えなユウは、まるで返事をするようにゆっくりマバタキして目を閉じる。
「ユウは俺のこと好き?」
目を閉じたまま、ユウはかすかに頷いた。
頷いたように見えただけかもしれない。
少しだけ落ち着いたユウのからそっと手を離した。もう自分も限界が近い。グッタリしているユウに覆い被さり、またユウの中へゆっくりと入っていく。ユウは苦しそうに身悶えた。
上体を起こし、ユウの膝を持ち上げ折り曲げる。丸見えになった解けた入口に根元まで咥え込まれてる俺の。
もうイっていいよとグイと腰を奥まで入れた瞬間「うああぁぁっ!」と声が上がり、ユウのが弾けた。ドピュッと勢いよく吹き出す。
それはユウの腹や胸、首、顎にまで飛び散った。
自ら放った体液で汚れるユウはとてもいやらしい。
ビクビクと痙攣する身体。
思いっきり絞られる内部に我慢を手放し俺も吐き出した。突き上げる度にユウが声にならないほど細い悲鳴を上げる。
めちゃっくちゃいいっ……!
「っう……」
締めつけと痙攣が収まり、はぁはぁと息を荒げながら脱力したユウから己を抜いた。放心状態になりそうな自分を叱咤して、ユウの体に飛び散った大量の体液をティッシュで拭う。
ユウが小さな声で言った。
「ありがと……」
「うん」
ユウの横へ寝転がり、肩を抱いて引き寄せるとユウが頭をくっつけてきた。
可愛い。
片方の腕を回し、ユウの髪をそっと撫で続ける。
徐々にユウの呼吸が落ち着いてくる。
俺は身体を横向きにして、両腕でスッポリとユウを包み、ギュッと抱きしめた。
「ね、ユウ」
「ん?」
「ユウがなにも話したくないならいいんだけど、一個だけ教えて欲しい」
「なに?」
「ここは仮の宿? それとも……ちゃんと家として考えてくれる?」
俺の胸に顔を埋めたままユウがコクンと頷いた。
「ここって意味、ちゃんと分かってる?」
「ココでしょ?」
そう言ってギュッと俺の身体を抱きしめる。
「うん。分かってるなら良かった。だからさ……例えまた、あいつにバッタリどこかで出くわしても、上手く逃げたら、ちゃんとここに戻ってくるんだよ?」
「うん」
素直な、静かで甘い返事。
俺の胸に密着させた頬をスリスリと擦りつけてくる。
不確かなままなのは変わらないのだけど、信じたいと思った。
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