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第15話:ふぐりっていうんだよ・・・?!⭐︎
「あれ? これ、こんな結び方したっけ?」
そう言って、ボルテはフィーの首の銀髪を結び直す。
「うん。これで良し!」
フィーの頭を撫でながら、ボルテが台所へと移動する。
小鍋に、フィーが気に入ったミルクとチーズ。小さく切った魔魚を一緒に煮る。
コトコトと鍋を火にかけながら、サラダを作る。
その間、フィーは台所に置かれた椅子の上に下ろされていた。
トントンと包丁のリズムに、ボルテの銀の尾が揺れる。
パタパタ
パタパタ
「うにゃっ」
がしっ
「うわっ。」
後ろを少し振り向くと、ボルテの尻尾にフィーがしがみついていた。
パタパタと左右に揺れていた尻尾に、うずうずしたフィガロは本能のまましがみついて
はっとしてすぐに尻尾から離れようとするが、すぐにボルテに捕まり、そのまま肩の上に乗せられる。
鍋から、美味しそうな匂いがして、ヒクヒクと鼻が動く。
「ふふ、フィーお腹すいた?」
「うにゃ。」
「少し、味見するか?」
小さなスプーンで、ひと匙掬い冷ましたのをフィーの前に差し出す。
ペロペロと舐める。
「うみゃ。」
「そっか、美味しいならよかった。」
そのまま皿に盛り付け、ボルテはフィーと一緒にテーブルについた。
今までは、床に置いていたが、今日はテーブルの上に座らされた。
「行儀悪いって言われるかも・・・だけど、オレしかいないし良いよな。」
「うにゃ。」
金と碧の瞳が、真っ直ぐに見つめられ、フィガロは朝と違いボルテの髪の毛がととえられている事に気がついた。
バラバラだった前髪もざっくり切られた後ろ髪もすっきりと整い、しっかりと初めて顔をみた。
常に銀色の髪に目がいっていたが、鼻筋もスッと通り、大きな口から覗く犬歯。髪色より少し濃い、頭上の耳に、しっかりとした体躯。
少し青味のかかった銀色の毛色は、イースの獣人しか知らないフィガロには、見たことのない色だった。
だから、ボルテが1人で住んでいる事が、フィガロには不思議で仕方なかった。
・・・なんで、こいつはここに1人なんだろ?
左右色の違う瞳は、真っ直ぐとこちらを見つめ。よく笑う口から、覗く犬歯。
いつもより、しっかりと見えたボルテの顔にフィガロの目が止まった。
じっと金色の瞳の視線を感じ、ボルテが微笑む。
「ん?フィー、おかわりが欲しいのか?」
「ウギュン!!」
「?! フィー、今変な声出なかったか?」
「んにゃん。」
あ、あぶな・・・!!変な声出た・・・。
真正面から、ボルテの微笑みを浴びフィガロは、口から心臓が出そうなぐらい驚き、いつの間にかボルテは、フィーにお代わりを入れ、姿が見えなくなっていた。
!!こ、この流れは・・・!!!
「さてと・・・、フィー。今日も・・・」
チャップンと桶をタオルを手にしたボルテに、フィガロは飛びついた。
「うわっ!!」
バッシャン
ボルテの手にあった桶は、ボルテの全身を濡らしフィガロも濡れ雑巾の様になった。
「フィー、どうした? そんなに、おふろ入りたかったのか?」
「うにゃん。」
びしょびしょになりながらも、フィガロは首を右に傾げボルテを見る。
「そっか。けど、怪我したかもしれないだろ?」
濡れたままのフィーを撫でながら、言い聞かせるようにボルテはフィーに話しかける。が、フィガロは、今度は左に首を傾げながらボルテを見た。
「うにゃ?」
「うぐっ・・、そ、それなら・・・一緒に入ろうか!!」
「へっ・・・にゃっ?!!!」
「そうしよう! それに、フィーはトイレにも行けるし・・・。それなら、今度から一緒にお風呂に入ろうか!」
「うにゃぁ?!!」
「よし!そうしよう!! さぁ、フィー。トイレでしておいで。」
!!???
抱き上げられ、そのままトイレに連れてかれ、中に下される。
その間に、ボルテは浴槽にお湯を貯めに行っていた。
ど、どういう事だ?!
な、なんで・・・お風呂?!
混乱しつつも、獣化を解くと、習慣というものは恐ろしく。便座に座れば自然と排泄していた。
ジャーっと水を流す音と共に、トイレのドアが開けられる。慌てて、獣化するとそのままボルテに浴室へと連れて行かれる。
あああああ・・・・。
チャプン。
ボルテと一緒に洗われ、今は一緒に湯船に浸かっていた。
正確には、フィガロは、湯船に浮かべた桶にお湯をいれられていた。
「はぁ。こうやって、フィーとお風呂に入るのもいいね。」
チャプチャプっと、桶の中のフィーの肩や背にお湯をかける。
「さてと・・・、そろそろあがろうか?」
湯船から桶をだし、ボルテが湯船から出る。
ぽろーんゆらーん
ん!? な、なんだ・・・!!
ぽろんとフィガロの目の前に現れたモノが、ゆらゆらっと揺れた。
!!!
「ふみゃん」
「イッ!!!」
カプカプ!!
「ちょ・・・!! フィー!! は、離して!!」
ボルテの必死な声に、フィガロはハッと気がつく。
前のめりに蹲ったボルテが、自分の股間に飛びついてきたフィーに手を伸ばしていた。
あぁぁぁあ・・・。ご、ごめん〜〜。
カプリと噛み付いていた口を外し、無意識にペロリと舐めてしまっていた。
「ちょっ・・・・、フ、フィィ・・・。や、やめ。」
ザリザリとした小さな舌が、ボルテの陰嚢から陰茎を舐めた。
その刺激に、ボルテはすっかり勃起してしまっていた。
「ン・・・・ぁはぁ。フィー・・・。ちょっと離れて。」
え・・・あっ!?!!!
自分が舐めていたモノの正体に気がつき、飛び退くと、そのままボルテは自分の陰茎を握り込んだ。だんだんと水音を増して、浴室内にボルテの荒くなった呼吸が響く。
「っつぁ・・・、フィ・・・ンっ。」
「んにゃぁ?」
決定的な刺激が足りなく、中々射精できないボルテが思わずフィガロを呼んだ。縋り付くような声に、フィガロは思わず、ぺろりとボルテの頬を舐める。
「フィー・・・フィ・・・。」
ぺろぺろと、舐められボルテの顔がフィーの方を向く。
んっ・・・。
気がつくと、フィーのザリザリとした舌に、ボルテの舌が絡み付いていた。
「ん・・・っフィー・・・フィー・・・ふ・・・ぁ・・・んっく!! はぁ・・・。」
「ん・・にゃぁぁ・・・。」
同時にぐったりとその場に蹲る。
荒い呼吸が整い始めた頃、ボルテの顔の横で小さなくしゃみが聞こえ、ハッとする。
「くっちん。」
「!!た、大変だ!! フィー、体冷えてる。もう一回お湯に入って。」
桶に新しくお湯をいれると、ゆっくりとフィーを入れ、ボルテ自身も少し温くなった湯船へと舞い戻ると、チャプチャプっとボルテはフィーの背中、肩にまたお湯を掛けた。
ぼーっとしていた意識が少しずつ覚醒したフィガロは、バチッとボルテのオッドアイと視線とぶつかり、さっきの出来事を思い出しまった。
うわわあぁぁあぁ・・・。
ぼ、僕さっき・・・・うぁっぁぁぁ・・・・
ぶくぶくぶく・・・。
「!? フィーーーーーーーー!!!!!!」
桶に沈みかけたフィーを、ボルテは慌てて引き上げ、タオルに包んだ。
「フィー!大丈夫か・・・?!」
タオルで水気を拭きつつ、フィーの様子をチラリと覗くとそこには気持ち良さそうに寝息を立てるフィーの姿があった。
ぷすぅーぷすぅ。うにゃ。。。
「プッ・・・おやすみ、フィー。」
ちゅっと、鼻にキスを落とし、枕元にフィーを下ろすと、ボルテも寝巻きに着替えてベットへ潜り込んだ。
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