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第45話:しゃ・・・喋った?!
早く、フィーに会いたい。
自分の気持ちが、わかった今、ボルテはフィーに会いたくて仕方がなかった。
詰め所に騒動の報告に、時間を取られ帰宅できた時には部屋の中は冷んやりとしていた。
「あっ・・・、魔石!」
暖炉の魔石の補充をすっかり忘れていた事に、ボルテの顔が青ざめた。
「フィー!!!フィー、どこ???」
真っ先に自分の寝室へと向かうが、フィーの姿はなかった。
寝床と用意した箱にも、もちろんいない。
「フィー!!フィー!!!?」
「・・んにゃ・・・ん?」
「!!フィー!!?」
ガタガタと、声のする場所をボルテが探すと、引き出しの隙間からフィガロが顔を出した。
「んにゃ?」
「フィー!! ここに入ってたんだね。」
ボルテの服などが入った引き出しの中に入っていたフィガロを抱きあげる。
スリスリっと、フィガロのお腹に顔を埋めたボルテにフィガロもギュッとしがみついた。
「フィー、ごめんね。寒かったよね。」
「んにゃ。」
「それから・・・、最近ずっと構ってあげなくてごめん。フィーが、僕以外と仲良くしてたのが嫌だったんだ。嫉妬してたみたい。」
お腹から、顔を上げたボルテはフィーの鼻先にキスをすると、ペロッとフィガロがボルテの唇を舐めた。
「フィー!!!」
チュッ、チュッと嬉しそうに、フィーにキスを落とす。
ふわふわの耳に鼻先を滑り込ませては匂いを嗅ぐ。
「ふなぁ!!!」
びっくりして、前足でボルテを叩くがボルテは匂いを嗅ぐのをやめない。
「フィー、僕の匂いになってる!」
「うなぁ・・・。」
フィガロが思わず胡乱気な目でボルテを見るが、ボルテは嬉々として抱き上げたフィーの匂いを嗅いでいた。お返しにと、フィガロがボルテの匂いを嗅ぐ。
「!? にゃっつ!!! っしゃーーーーーー!!!!!!!」
ボルテの匂いを嗅いだ瞬間だった。
全身の毛を逆立て、フィガロがボルテの手から飛び出した。
「っしゃーっつ!!!!」
「ふ、フィー?!」
「く、臭い!!!!!!!!!」
「えっ?!!!」
「あっ・・にゃーん?」
「い、今・・・喋った?!」
「うにゃ?」
誤魔化すように、こてんと首を傾げたが、ボルテは誤魔化されなかった。
「今、フィー・・・喋ったよね?」
じりじりとボルテにフィガロは壁に追い込まれていく。
なんとか逃げようとするが、相手は国境警備隊。隙がなかった。
フィガロは、遂に観念しようと心を決めかけたその時。
「ぷしゅん。」
「フィー!! あ!暖炉!!! ちょっと待ってて。今、魔石入れてくるから・・・。あ、あとお風呂、入ろうか!」
「!!」
いそいそと魔石を補充し、部屋を温めると風呂場へとボルテは向かった。
嬉しそうにボルテの銀の尾が揺れるのを、フィガロは呆然と見送っていた。
ど、どうしよう・・・。
今が、全部話すチャンスなのか・・・?
けれど、ルテから香ったあの匂いは・・・。ど、どうしよう・・・。
ぐるぐると壁に頭をつけて蹲っていると、いつの間にか戻ってきたボルテに抱き上げられた。
「うわぁ!!」
「!! やっぱり、フィーは喋れるんだ!!」
「っつ!!」
咄嗟に、前足で口を押さえたが、ボルテはしっかりと聞いていた。
嬉しそうな顔で、フィガロを正面から抱き直した。
最近見る事のなかった、嬉しそうに自分を見るボルテの顔に、フィガロは胸が締め付けられる。
「・・・はぁ。わかったから、そんなにお腹の匂い嗅がないで。」
「!!」
前足で、ぺちっとボルテの顔を叩く。
「それに、ルテ。臭い。」
「えっ!? 嘘っ・・・あ・・・。」
「・・・何、その顔・・・。」
「・・・お風呂入ろうか!!」
「・・・ルテ?」
腕にフィガロをしっかりと抱き、ボルテは風呂場に向かった。
風呂桶に、フィガロを乗せると脱衣所でさっさと服を脱ぎ、一緒に脱いだ服も洗濯し始めた。
裸になって入ってきたボルテに、フィガロの鼻が思わずひくつく。
「・・・ルテ。その匂い。」
「ち、違うから!!」
バシャバシャっと湯をかけ、石鹸を泡立てると急いで全身を洗い始めた、ボルテを風呂桶の上で、フィガロはじーっと無言で見ていた。
・・・違うって、何がだよ。あの匂いは、ルテの匂いだ。
それも、濃く香った中に前に嗅いだ事のある匂いも混ざっていた。
「ふぅー。 ほら、フィーこれでもう臭くないでしょ?」
桶からゆっくりと胸元に抱き上げられる。
しっとりと濡れた肌に、石鹸の香りとボルテ自身の匂いが混ざる。
「・・・うん。」
「よし!それじゃ、フィーも洗ってあげるね!!」
「・・・ん?」
ザバっと頭からお湯を掛けられ、石鹸を泡立てる。
わしゃわしゃと石鹸の泡が、フィガロの体を包んみ込んでいく。
耳の後ろ、喉、両足の付け根に尻尾と泡と共に、ボルテの手が動く。
「・・・ここも、綺麗にしとこうね。」
「えっ!?」
尻尾の付け根に、ボルテの指が動く。
「まっって! あっ・・・!!」
くるくると、獣化しているフィガロの肛門にボルテの小指の先が入りこむ。
「や、やだ・・・ふと・・ふといぃ・・・・」
「けど、ここも綺麗にしないと・・・あ、そっか。前に使ったあれって・・・。」
桶の中で丸くなったフィガロに、お湯を掛けボルテは何かを取りにでた。
戻ってきたボルテの手に握られた物を見て、フィガロはバシャバシャと桶の中で暴れたが、しっかりと泡だてられた身体は桶の中で滑ってボルテに抱き抱えられてしまう。
「暴れると、奥まで入っちゃうからね。」
「やっ・・・あっ!!!」
クププッと細い棒がフィガロの穴に入れられる。
ヌルヌルとオイルを付けた棒が、フィガロの中をゆっくりと出入りする。
出ていく時の排泄感に、フィガロの小さな体が震える。
「や、やだぁ・・・、で、出ちゃう・・・。」
「うん。しっかり出していいよ。最近、トイレに連れて行けなかったし・・・。」
「うぅ・・・、ヤダァぁぁ・・・!!」
その鳴き声と共に、フィガロは桶の中に粗相をした。
「・・あれ?? フィー、ちゃんとご飯食べてた?」
ボルテは、フィガロの出した汚物の量を見て首を傾げた。
「うぅーーーー。」
「あれ、フィー。陰茎が出てる。」
引くつく穴の下から、小ぶりな陰茎が顔を出しているのをボルテは、ベロリと舐めた。
「えっ!!?」
肉厚の舌が、獣化しているフィガロの陰茎を舐め上げる。
その刺激に、フィガロの尾が上がる。
さっきまで、細い棒で刺激されていた穴もヒクヒクと収縮を繰り返し、ぺろぺろと陰茎を舐めていたボルテの舌先が、後孔にも入り込む。
「ヒャぁぁ!!!!」
その刺激に、小さなフィガロの陰茎から精液が飛び出た。
ペロッと、出てきた精液をボルテが舐める。
「!! ちょ・・・えぇ・・・。」
「これが、フィーの子種の味なんだ・・・。」
ぐったりとしているフィガロを再度泡だらけにし、ボルテは抱き上げた。
膝の上に抱き上げらたフィガロの前に、ゴリっとしたモノがそびえる。
「フィー。僕のも舐めてくれる?」
「えっ・・・。」
「だめ?」
泡泡になっているフィガロの口元を指でなぞると、ぺろっとフィガロが舐める。
そのまま、小さな舌がボルテのモノを舐める。
泡のついた身体が竿の部分を刺激し、先端部分を少しザリザリした舌が舐ていく。
先端部分から、うっすらとこぼれ出てきた蜜を舐めとろうと、ザリっと尿道部分を刺激したら、呆気なくボルテは射精した。
「んっつ・・・。」
顔にかかりながら、フィガロはボルテの出したものを舐めとった。
「ん・・・、フィーありがとう。」
フィガロの体にお湯をかけ、抱き上げてゆっくりと湯船に使った。
自分の胸元でぐったりしているフィガロの様子を見ながら、ボルテは自分の気持ちが満たされているのを感じていた。
・・・これが、フェイさんが言ってた事なのかな。
それに・・・、フィーと話せるとか・・・嬉しいな。
ボルテの腕の中でウトウトし始めたフィガロをそっと抱きしめながら、ボルテは風呂場をでた。
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