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性癖バレた...恐怖の夜...。 by光
やたら、晶がしつこい。
「で、で、シンヤ、て?なんだあ、光も推しがいたとか、人のこと言えないじゃーん」
「や、推し、ていうか...」
うんうん、と晶が続きを待っている。
「単になんて言うか...タイプ、ていうか」
「俺だってそうだよー!目に入れても痛くない感じ!」
どんな感じだよ、とツッコミたくなりつつ、
「別にそんなんじゃないから」
「なに恥ずかしがっちゃってー!」
「...恥ずかしいとか、そんなんじゃないけど...」
「どんなところがいいな、て思ったの?」
晶に尋ねられ、うーん、と再び、宙を見上げ、思い起こす。
「...顔、とか?」
「うんうん」
「あと、体?こう、細身なんだけど、結構、筋肉もあって、笑うと犬歯が可愛いんだけど、ヤってる時は超男前だし、腰使いも凄くて、テクニシャンだなあ、とか。あ、爽やかな感じなのに、言葉責めする時のギャップがまたイイ、ていうか、でさ」
つい、思い出し喋り始めたら止まらなくなり、晶を見ると、晶の目が座っている。
「....それ。どこのシンヤ....?」
凍てついた声色にゴク、と喉を鳴らし唾を飲み込んだ。
「ゲ、ゲイビモデルの...」
冷ややかな眼差しが痛い。
「....変態」
え、と晶を見つめ、
「へ、変態、て。晶だってゲイビくらい見てたろ!」
「まあ、見てはいたけど?ゲイビモデルを推し、て...しかも、なに、ヤってる時がどーの、そんな細かく見る?普通」
う、と言葉に詰まる。
「....キモ」
ガーン。
が、直ぐに晶は悪戯っ子のように笑んだ。
「でも、アレかあ、光、言葉責めでガンガンヤられんの好きなんだあ?マゾなの?光」
「ま、マゾじゃない!」
「でも、言葉責めで感じたんでしょ?今まで」
「....まあ、わりと?」
また、晶から笑顔が消えた。
「...もっと派手にやんなきゃダメみたいだね。縛りは?」
「し、縛り?」
思わず、狼狽える。
怒っている時の晶の迫力はちょっと怖い。
「し、縛られたことはない、よ」
「嘘ばっか、動揺しちゃってんじゃん。...どつくよ?」
「す、すみません...」
「で、良かったの?縛り」
「ま、まあまあ?てか、手を拘束された、てだけで...あと、目隠しとか」
オロオロと否定するが、明らかに晶の機嫌が損なっているのが見て取れる。
「ふ~ん。手を拘束して、目隠し。ドMのド変態じゃん」
「あ、晶だって、あるだろ、それくらい」
きっぱりと、
「無いよ」
と眉を寄せ、細めた瞳に見据えられて体の熱がさあ、と冷めていくのを感じる...。普段は可愛いらしい顔の晶に恐怖を覚えた。
...きっといずれ、いや、今夜にでも、晶に縛られ、目隠しされ、言葉責めされそう....。
さすがに晶には嫌だ、とは言えない俺でした...。
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