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第4話

「ちょっ...!晶、腕、解いて!てか、せめて目隠ししてよ...!」 ベッドの上で生まれたままの姿の光が手を一つに縛られ、顔を染めながら必死に体をくねらせ、もがいてる。 抵抗してるんだろうけど、俺、晶の目には誘ってるようにしか思えない。 頬はピンク色だし、俺より光は色白だから、興奮すると、いっつも体の至るところがピンク色に染まるから。 それに、幾らタオルで手を縛られてるとはいえ、腰を揺らしてるし。 「...脚は縛ってないんだから立てば?てか、目隠し頼むとかどんだけ?淫乱」 真顔で瞳をうるうるさせて寝転がる光を見据える。 ...気持ちい。 光と出会う前から少々キレやすい性格だったから、光以外の男からは、 「可愛い見た目に騙された」 「めんどくせーな、お前」 いちいち、俺って、浮気が心配で帰宅が遅いだけでキレたりもして、随分、嫌がられたものだけど。 光と出会って、案外、Sっぽいんじゃないかと思えた。 光も一緒にお風呂を上がり、満面な笑顔で、 「ね、光、手出して?」 と言ったら、何の疑いもなく、 「いいけど、どうして?」 と、すんなり素肌のまま、両手を差し出すものだから、すぐさま、後ろ手に隠していたタオルで縛り付けた、て訳。 素直っちゃ素直なんだけど、言い方を変えたら チョロい。 「晶に見られてる、てわかるから目隠ししてたがマシだし。立ったら俺、全裸だし」 「全裸だからなに」 「...ちんこ、丸出しになるし」 「だね。粗チンが丸出しになるね」 ニコ、と笑むと光が口も眉も下げ、泣きそうになる。 泣いてる光も可愛い。 光と出会うまではこれでもか!な、男!て感じな長身で体格もいい男がタイプだったのに。 今は光しか興味ない。 奏様も勿論、素敵だけど、こんな風に弄んだり出来ないだろうし、王子様を虐めるのはつまらなそうだから。 小柄で細身であどけない光を自分の思い通りに虐めるのが、なんか楽しい。 光と出会って、良かったなあ、俺。 「ね、もうやめて、晶。普通がいい...」 「さっき、縛りや言葉責めに興奮した、て言ってたのは何処の誰だっけ」 「....」 俺を涙目で見つめたまま、案の定、光は黙り込み、俺はにっこり微笑んだ。

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