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第6話 見学②
ガチャ!
店長が、STAFF ONLYと書かれた扉を開ようとすると、中から人が出てきた。
「あ、店長。今日、誰か来るんでしたっけ?」
「うん、この子だよ。」
「あ…はじめまして。」
男性は、少し驚いているようだった。
「君…背高いね。え、高校生って話でしたっけ?」
「そう。何年生だっけ?」
「2年です。」
「まじで?俺と同い年ぐらいかと思った。」
「大人びてるよね〜。よく年上に見られたりする?」
「えーと、特に…」
「へ〜…最近の高校生って、なんか成長早いんすかね?」
「君だって大学3年でしょ?彩月君と4つしか変わらないよ。」
「4つはデカいっすよ。」
「そう?まあまあ。彩月君、こっちの子は君の先輩だから、なんでも聞いて教わって。」
「なんでそこ流すんすか。」
「彩月晃です。よろしくお願いします。」
「あ、うん。俺、佐藤志恩。こちらこそよろしく。」
「はい。」
「他の人たちいる?中に。」
「あいついないっすよ。鈴木。」
「瑠維くん、まだ来てない?」
「まあ別に、あんなのいなくてもいいっすよ。俺、掃除始めます。」
「良くないよ〜。連絡してみるかなぁ。あ、晃くん、ここがスタッフルームね。」
「はい。」
ガチャ。扉を開けた。
「「お疲れさまでーす」」
中には他に2人、制服を着て準備していた。
「お疲れさま。今日もよろしくね〜!この子、来週から入ってくれる彩月君です。みんな、色々教えてあげて。」
「彩月晃です。よろしくお願いします。」
ザワザワ
ん?
外から言い合う声が聞こえてきた…。
ガチャ!
「チッ!!」
金髪の男性が、扉を開けて中に入ってきた。
「お疲れさま、瑠維くん。」
「あ…店長。どうも…遅れてすんません。」
「大丈夫だけど、もう少しゆとりをもって来てね。」
「はい。…誰?」
「 ! 」
なんだか睨まれている?
この人も、俺の先輩になるんだろうか…。
「来週からシフト入る彩月晃君。君の後輩だから、お世話してあげてね〜。」
「後輩…?ふーん。」
「 よ、よろしくお願いします…先輩。」
「! おう…まあ、いいけど。」
すると、店長がこそっと耳打ちしてきた。
「瑠維くんはこう見えて面倒見いいから、心配いらないよ、彩月君。」
「はあ…」
「これ、うちの制服ね。スタッフルーム内で着替えてもらって、休憩もここで取る。仕事に来たらまず掃除から始めて、オープンするための準備に取り掛かる。慣れれば簡単だから、分からないことがあれば、僕や先輩たちに聞くようにしてね!」
「は、はい。分かりました。」
勤務は来週からだ。
店長と話をして、火曜日夕方と土曜日昼にシフトに入ることになった。
なんだか緊張してきた…。
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