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第4話

ユウヤの話 「ジャグリングしてるとこ、撮ってもいい?」 女の子に聞かれた。 距離感近い話し方。 「んー、いいよ。どうぞ」 撮った写真を友達に見せてワイワイ話した後、こっちにも画面を向けてきたから手を止めて見せてもらう。 「へー、暗いのによく撮れてるね」 社交辞令的なお世辞だったけど、随分喜んで話を始めた。 ま、女の子と話をするのも好きなんだけど、さっきからじっとこっちを見てた男の子が気になる。 あ、ギターの方に顔を向けた。 「ね、ユウヤさん、もしかして男の子が好きでしょ?」 さっき名前を教えたばかりの子にいきなりこんなことを聞かれる。 別に隠してるわけじゃないから「そうだよ」って答えると、調子に乗って 「えー、受け?攻め?恋人いる?」とか聞いてきた。 いるんだよな、こういう“あたしオープンだからあんたもオープンに話して”みたいな奴。 思いっきり笑顔を作って、言ってやった。 「生でアナルに入れられた後にあそこに入れられるのと、あそこに入れた後にアナルに入れられるの、どっちが好きが答えてくれたら教えてあげる」 女の子たちは真顔でドン引きしてから、「えー、やだー、なにそれ」と一生懸命笑顔を作って退散してくれた。 答えられなくって助かった、ありがとう。 ふと見るとさっきの男の子が目を丸くしてこっちを見てた。 あ、聞こえてたよね。って感じでにっこり笑ったら、凄くかわいい笑顔で声を上げて笑ってくれた。 日本語が分からないギター君は肩をすくめて続きを弾きだした。

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