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第5話

「ラ、ラーク。それって……ラークは、僕の恋人になりたいってこと? つ、つまり、僕の事が好きってこと……?」  恐る恐る僕は尋ねた。 「やっと伝わったか。そういうことだ」  断言されて、僕は思わず赤面した。頬に朱を差したが、辺りは幸い暗いから、多分バレてはいないだろう。心拍数が大変な事になり、胸が煩い。だが、嬉しいという気持ちがこみ上げてきて、僕は感涙しそうになった。 「オリビアは、俺をどう思っているんだ? 教えてくれ」 「っ、ぼ、僕も……ラークのことが好きだよ」  僕の声は、最後には消えてしまいそうなくらい、小さくなってしまった。  ただ、しっかりとラークには聞こえていたようで、ラークは座っている僕に近づくと、屈んで僕を抱きしめた。その体温は、いつか抱き留められた時と同じに思える。至近距離にいるものだから、僕は自分の心臓の音に気づかれたらどうしようかと焦ってしまった。 「オリビア、以後は気をつけてくれ。俺は嫉妬深い」 「……う、うん」 「本当は、お前が店で他の客に笑いかけることすら嫌なんだ」 「それは仕事だし……」 「分かっている。ただ、嫌だと言うことは伝えておく。それから――」  ラークが僕の顎を持ち上げた。そして僕を覗き込む。紫色の瞳に、僕が映り込んでいるかのようだった。そのまま僕は、唇を掠め取るようにキスをされた。 「!」 「ああ、甘い味がする。俺は、お前を食べたいんだ。それが理由で、味がしないのに、ずっとこの店に通っていたんだ。最初はケーキだと伝えていない同僚の騎士に連れてこられて――そこで転んだお前を抱き留めた時から、俺は甘い匂いの虜だったんだよ」 「ん」  つらつらと語ってから、再びラークが僕の唇に、唇を重ねた。何か言おうと僕はうっすらと口を開けていたのだが、それが誘う形になったようで、ラークの舌が僕の口腔に入ってくる。驚いた僕の舌が逃げようとすると、ラークの舌に絡め取られて、追い詰められて、最後には引きずり出されて、甘く噛まれた。  するとツキンと、僕の体の奥に、快楽の火種が点った。深々と口を貪られ、それがようやく離れた頃には、僕は体から力が抜けていた。息の仕方が分からなかったから、苦しい。僕とラークの間には、唾液が線を作っている。

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