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第8話

今日もあの公園のベンチでぼんやりと空き時間を過ごす 相変わらず、かずさんからの連絡はない、、、 "連絡こなくなってからもう3週間か....." "おにいさんにも会ってないな...." 結局その日も連絡がくることも会えることも無く終わった、、、 それから数日。 かずさんから連絡がくる事もなく、切られたのか....そんな事を思い始めた。 "でもかずさんがこんなふうに何も言わずに終わるか....?" "会えば優しくしてくれて、会えない時も気にかけて連絡くれてた人が?" "いや、その行動が面倒くさくなったのか....." そうぐるぐる考えていれば、足元に何かを感じる、、、 ふと見れば犬が1匹 辺りを見渡してみるが飼い主らしき人が見当たらない どこからか逃げ出してきたのか、、、 「お前どうしたんだ?」 思わずそう声をかけた、、、 "何してんだ犬相手に..." 自分の行動に思わず笑う 「 1人寂しくないか?、、、よく見たら首輪してんな、、まだ時間あるし一緒に探してやるよお前の飼い主。」 そう言って抱き上げれば足を怪我していた "マジか、、、近くに動物病院なんてあったか、、、?" そう思っていたら近くにおにいさんの姿を見つけた 「あっ、おにーさん!こいつケガしてるから病院連れていきたいけど場所知らねーし調べようにも手ふさがってるからさ、代わりに探してくれない?」 おにいさんの元に行きそう言う。 嫌がられると思っていたが犬を心配したのかすぐに調べて案内してくれた。 すぐに診てもらえた上に、首輪には飼い主の名前と連絡先があり、先生の知り合いだと言うのでそのまま任せる事になった。 「よかったなお前。」 そう言って犬の頭を撫でてから病院を出た。 「おにーさんもありがと!助かった。」 横にいるおにいさんにお礼を言えば時間を知らせるアラーム音が鳴り響く。 "あー。せっかく会えたのに行かなきゃいけないのか、、、" 「じゃぁ俺行かないと、、、」 そう言って待ち合わせ場所へ向かおうとした時 「あのさ、、、」 おにいさんが何かを言いかけた、、、 不思議に思い顔を向けるが黙ったままだ 「いや、何でもない。」 そう言うと行ってしまった。 気になったが次の待ち合わせ相手は時間にうるさい.......仕方なくおにいさんに背を向けて歩き出した 翌日。いつものようにベンチに座っていれば声をかけられる。 「 となり.......いい..? 」 見上げればおにいさんが立っていた 初めて声をかけられた驚きで反応が遅れる 「 無理なら.....別にいい.....。」 そう言って去ろうとするおにいさんの腕を咄嗟に掴み 「別に平気。無理じゃない。」 そう言って引き止めた。 急な事でいつもと違う話し方になってる事に気付き 「おにーさんから声掛けてくれるなんてどーしたの?もしかして、、、ついに??」 なんて軽く言う 「それは絶対ねぇ。ただ、、、」 そう言うと黙ってしまう "ただ、、何だろ?" そう思いながら俺も黙って続きを待つ 「、、、これ、、やるよ。」 先を言うのはやめたのか、そう言って手に持っていた袋を渡す 受け取り中を見るとおにぎりや飲み物などが入っていた 不思議に思いおにいさんの顔を見れば 「お前....昨日病院での待ち時間中......お腹空いたって呟きながらお腹なってた.....から....」 少し気まづそうに下を向きながらそう言う 「あっ、、ありがとう、、、」 驚きながらもお礼を伝えると 「、、んっ、、、」 それだけがかえってきた。 「じゃぁもう行くわ。」 勢いよく立ち上がったかと思えばそう言って歩いていってしまった。 突然の出来事に俺はその後ろ姿を見送る事しか出来なかった。 おにいさんの姿が見えなくなった後にもらったおにぎりを口にした

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