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第14話

結局ヒートの間かずさんは俺を抱くことはなかった、、、。 "なんでだろ、、、俺何かしたかな、、" "もしかして、、嫌われた??" そんな事を思っていたらかずさんが頭を撫でてきた。 「今思ってる事は全部違うよ。」 「分かるの?俺が思ってる事。」 「んー何となくね。そーかなぁって。まぁ後はなつくんとあの子の気持ち次第かな。」 「どういう意味?俺とあの子の気持ちって、、あの子って誰の事?」 「そのうち分かると思うよ。」 なんてかずさんは言う。 俺は訳が分からず首をひねる。その姿を見てかずさんはクスクス笑っていた。 ヒートも終わったからいつものように公園へ向かう。 優人さんはいないみたいだ。 "それにしても暑いなぁ。もう8月か、、、" "そーいえば夏休みなのか今は....じゃぁ会えないか、、、" ベンチに座り先程買ったペットボトルを額にあてる "冷たくてきもちいい" そう思いながら目を閉じる しばらくそのままでいたら足音が聞こえてきて首筋に冷たいものがあたる 「うわぁ!!!」 思わず大きい声が出てしまい驚きで立ち上がる 「ふふっごめ、、、ふっ、、、アイス買ったんだけど、、ふふっ、、、食べる?、、」 なんて笑いながら優人さんが言ってきた 「笑いすぎじゃないですか!?誰だってこんな事されたらこうなりますよ!!」 なんて少し怒りながら言う 「ごめんごめん。あまりにも反応が良かったからつい、、、全部あげるから許して?」 「俺はそんな甘くないですよ、、、まぁ貰いますけど」 なんて笑って言えば 『え〜』 と優人さんも笑う 「優人さん夏休みじゃないんですか?来ないかと思ってました。」 なんて貰ったアイスを食べながら言えば 「友達の家でべんきょー。この近くって言っただろ?」 「あーなるほど。確かに言ってましたね。」 「あと、お前の連絡先も聞いときたいなと思って、、、」 「えっ?なんでですか?それってもしかして、、、!!!」 「ないからな!お前が思ってる事は!絶対に!」 「分かってますよ。言っただけです!」 「誕生日。祝うって言っただろ!今みたいに来ないと会えるか分かんない状態だと困るから!」 「えっ、、ほんとに祝ってくれるんですか?」 「お前俺が嘘で言ったと思ってたのか!?」 「いえ、別にそうゆう訳じゃ、、、」 「ほら!早く!!」 なんて急かされて慌てて携帯を出し交換する "まさか本当に祝ってもらえるなんて...." そう思ったら誕生日がくるのがすごく楽しみになった 去年はかずさんが祝ってくれた。その時も嬉しかったけど、、、なんかそれとは違う今まで感じた事のない感情が湧き上がってくる。 "早く15日にならないかな、、今日が1日だから後2週間か、、、2週間もあるのか、、" なんて思っていたら顔を覗き込まれ名前を呼ばれていた。 「おーいなつ!!大丈夫か?」 「大丈夫!ちょっとボーッとしてただけ」 そう言えば『熱中症には気をつけろよ〜』なんて言いながら立ち上がる 「んじゃ俺はもう行くわ!後で連絡する!」 「あっ分かった!!」 「じゃぁな!」 そして優人さんは友達の家へ向かっていった その日の夜優人さんからメッセージが届く ━━━━━━━━━━━━━━━━ 15日昼頃あの公園来れる? 課題やばいから 1時間ぐらいしか無理だけど、、、 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ すぐに『平気!お昼頃行くね!!』そう返す。 今まで数十分しか一緒にいられなかったから、1時間も一緒にいられるのかと思ったら嬉しくて思わず頬がゆるむ "あぁ早く15日にならないかな、、、"

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