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第15話

あれから1週間が経った。 優人さんが忙しくて会えずにいるが15日会える事を思えば少し寂しいが耐えられた どれだけ嫌な人を相手していても優人さんに会える事を思えば頑張れた "あと1週間、、、。長いな、、、。" 今日はかずさんと会う日だった。 かずさんとはもうずっと身体の関係はない。ただ食事をしたり映画を観に行ったり、かずさんがしたい事を一緒にやっているだけだった。 一度だけ『本当にいいの?』と問いかけた事があったが『いいの。俺結構この時間楽しんでるんだよ?』なんて笑いながら言っていた。 かずさんがそれでいいのなら俺がこれ以上言うことなんてない。 「そーいえばもう少しで誕生日だよね?どうする?俺は今年も祝いたいと思ってるけど、、」 「あーお昼は無理ですけどその後は空いてます。」 「じゃぁ、夜に美味しいものでも食べに行こうか!」 そう言って夜はかずさんと過ごす事になった それから数日待ちに待った15日。俺の誕生日だ。 朝の相手を済ませば急いで公園へ向かう まだ時間はあるのについ早歩きになってしまう 公園へ着けばまだ優人さんの姿はなかった ベンチに腰掛け待っていれば数分後、頭を撫でられる 「お待たせ。待った?」 「ううん。俺もさっき来たとこ。」 「よかった。なつ、、お誕生日おめでとう!」 「あ、、ありがとう、、、」 なんだか照れくさくて下を向いてしまう、、 すると優人さんは俺の顔を覗き込んで 「おい!ちゃんとお祝いしたいんだからこっち向けって!!」 「うっ、、、はい。」 「んっそれでいい!じゃぁはいこれ!」 そう言って小さな箱を渡される 「あけてもいい?」 「どーぞ。」 あけてみれば時計が入っていた 「なつ時間気にする事多いだろ?だからどうかなって思って、、、」 「ありがとう、、すごく嬉しい、、、」 「よかった、、、。」 思わぬプレゼントに嬉しくなり頬がゆるむ 嬉しさを噛み締めていれば 「これもあるんだ。」 そう言ってもう1つ持っていた箱をみせると小さめのケーキが2つを見えた 「うわぁすごく美味しそう。ありがとう。」 テーブルがある場所に移動し、ケーキを取りだすとそれぞれの前におく すると、優人さんは顔を赤めながら小さな声でバースデーソングを歌ってくれた 「ごめんロウソクは無いけど、、、なつ おめでとう!」 「本当にありがとう。」 俺はなぜか泣きそうになるのを堪えながらお礼を言う 2人で食べたケーキは今まで食べたどの料理よりも1番美味しかった、、、 その後も時間まで会えていなかった2週間分色んな話をした "もう少しで終わってしまう。"そう思ったらいつまでもこの時間が続けばいいのになんて夢みたいな事を考える すると俺の携帯がメッセージがきた事を知らせる。かずさんからだった 『仕事が早めに終わったからいける時連絡くれたら迎えに行くよ』そんな内容だった。『分かった!ありがとう。』そう返した後に時間をみれば、もう1時間がたっていた。 "あっ、もう終わりだ。"そう思って優人さんに声をかける 「もう1時間経っちゃったね。」 「そうだな、、、。」 そう言って少しの沈黙が流れる 「あのさ、この後ってその、、、今メッセージくれた人と、、、会うの?」 「えっ、うん。」 「そっか、、、、。」 その後黙り込んだかと思えば 「ごめん。何でもない。じゃぁ行くわ。」 「あっ。分かった、、今日はありがとう。」 「おう、、じゃぁまたな。」 「うん、またね!」 そうやり取りしたのになかなか動かない優人さん。"やっぱりなんかおかしいな..." そう思って声を掛けようとしたら 「いくわ。今日はおめでとっ!」 そう言っていきなり立ち上がり行ってしまった。

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