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第27話

声を上げ泣いた事で少しすっきりした気持ちで優人さんの顔を見れば『平気か?』そう聞かれる 『もう大丈夫!』そう言えば目元の涙を指で拭いながら『良かった、、』そう優しく笑う 途端にさっきまで優人さんの胸で大泣きした事を思い出しぶわっと恥ずかしくなり下を向けば『どうした?』と優しく聞いてくれる 「何でもないよ、平気!かずさんも待ってるだろうし行こっ」 そう言って優人さんの背中をおす 気を利かせてくれたのだろうかずさんは先に部屋を出て玄関の外で待ってくれていた 「あっきた!なつくんはもう平気?」 「はい!思いっきり泣いて少しすっきりしました!」 そう明るく言えば『よかった。』そう言って微笑んだかずさん 『じゃぁ行こっか』そう言って3人で車に向かい乗り込む 今回の事でお話を聞きたいと言われていたのでそのまま警察署へ向かう その間もずっと優人さんは僕の手を握ってくれていた 警察署へ着けば先程の男性が外で待ってくれていた そのまま部屋に案内され僕だけかと思えば2人も一緒に入り話にまざる 「言いづらい事もあると思うけど全てを話して貰えたらと思ってる。ただ無理だけはしないでほしい。」 そう男性が優しく言う だから僕はあの時2人に話した時みたいに全てを話した すると『話してくれてありがとう』そう言って頭を下げてくれる 僕が慌ててそれをとめていたら、優人さんが話し出した 「なつの母親と連絡をとっていた人何名かとのやり取り写真も持ってきました。」 そう言って見せた画像には、料金の説明や俺が20歳を超えたフリーターで性にだらしがないから相手してあげて欲しい等の酷い内容が並んでいた、、、 『これは、、、』そう言って男性は受け取ると『ありがとうございます。』と礼を言う。すると優人さんが 「実はあの人と実際に会って話した事のある人とも会いまして、詳しく話してもらったものもあります。」 そう言ってボイスレコーダーを渡した それもお礼を言い受け取ったあと僕の方を向いて『今日はありがとう。もう帰っても大丈夫だからゆっくり休んで。』そう言って部屋を出ていった 「なつくん、帰ろう」 そう言ってかずさんが立ち上がれば僕と優人さんも立ち上がる でも僕はさっきの出来事に驚いた状態から抜け出せずにいた 『なんであんな証拠みたいなものが...?いつの間に?』そんな事を考えていれば、優人さんに手を引かれながら歩きだす そんな状態で車に乗りこみ優人さんの家へ着けば、先ほどと同じように手を引かれて部屋へ行く リビングのソファに腰を下ろした時にようやく 「あれ、、、どうしたの?」 と聞く事ができた。 「優人くんが集めてきてくれたんだよ。」 「なつから話を聞いた日、親に連絡してお願いしてさ、家の顧問弁護士紹介してもらってどうしたらあの母親に少しでも重い捌きを受けさせることが出来るか相談して集めたんだ。」 『そんな......まさか.....自分の知らない所でそこまでしていてくれたなんて.....』驚きが隠せない 「もしかして、僕が退院の時いなかったのって、、、」 「そう、、学校って嘘ついてたけどほんとは色んな人に会いに行ったりしてた」 その瞬間優人さんに抱きついた 『本当にありがとう。』そう言えば優人さんも優しく抱きしめ返してくれた。 そして優人さんから離れると、横にいるかずさんにもお礼を伝えると『俺、今回何もしてないよ』なんて言う 「かずさんは今までずっと、酷いことを平気でしてくる人しかいなかった僕に優しくしてくれた。あの状態でここまで僕が平気でいれたのはかずさんの存在があったからだよ。」 そう言って笑えば『そっか。それはよかった』そう呟いた。けどその後すぐに 「それにしても優人くんには抱きついて言ってたのに僕にはしてくれないのか、、、。」 なんて落ち込んだように言う それに僕が慌てればクスクスと笑いだし、からかわれていた事に気付く。 その様子に優人さんも笑い楽しそうだ その日は優人さんが軽く作ってくれたご飯を食べ、リビングでまた3人並んで、夜通しお話をしながら眠りについた、、、

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