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第33話

ヒートも無事終え、俺はかずさんと2人で過ごす日々が続き、11月に入り季節は冬を迎えようしていた "もう1年も終わりに近付いてるのか...." なんてのんびり考えながらカレンダーを眺めて気付く "あれ.....?優人さんの誕生日は確か12月、、、ってことは来月!?どうしよう、、、" 母親の事やヒートが続けて起きた事ですっかり抜け落ちてしまっていた "いや、でも1ヶ月あればいけるか....?" そんな事を考えながらカレンダーの前で唸ってれば、「どうしたの?」と仕事が休みだったかずさんに問いかけられる カレンダーをめくり12月29日を指さす それに「この日何かあるの?」と不思議そうな顔をするかずさんに頷く 携帯を取り出し〈優人さんの誕生日なの....〉そう打ち込み見せた 一瞬驚いた表情を見せるが「もしかして、準備で困ってる?」とすぐに俺の悩みを分かり聞いてくれる それに頷けば 「俺、今日休みだし一緒に色々見に行こうか?車出すよ。」 その一言に嬉しくなるけど、俺はまだ働けていない、、、確かに身体を売っていたお金が残ってはいるけどそのお金で買う気にはとてもなれなくて、、、 そう思って返事を出来ずにいれば「どうした?」と俺の顔を覗き込むかずさんに携帯に文字を打ち込み見せる 〈プレゼント買おうと思ったんですけど、、でもあのお金を使うのは何だか嫌だなって思って、、、〉 その文を見たかずさんは「そっか....」と考え込んだ すると「じゃあさこの家でなつが料理作っておもてなししたらいいんじゃないかな?」そう提案してきた すごく良いと思ったけどすぐに自分の料理センスが壊滅的な事を思い出し項垂れれば「俺が教えるから大丈夫。」と優しい声で言ってくれる その一言にかずさんの手を握りながら何度も頭を下げた "かずさんが教えてくれるのなら安心だ。1ヶ月間頑張ろう" そんな感じで始めた料理特訓 何度も失敗しながらも少しづつ目に見えて上達していくのが嬉しくて、、、 何より優人さんを喜ばせたい!その一心で1ヶ月間頑張った そしてついに迎えた29日 かずさんのおかげもあり飾り付けを終わらせる事が出来た 猛特訓した料理も今日は完璧だ クリスマスは優人さんが学校があり会えなかったからより豪勢にした するとチャイムが鳴る かずさんと一緒にクラッカーをもって玄関へ向かい扉をあける 入ってきた優人さんに2人で鳴らしてかずさんがお祝いの言葉を言えば、ビックリした優人さんの顔がだんだんと喜びに変わる 「なつもかずさんもありがとう!」 そう言って笑う姿をみて嬉しくなる 「それじゃぁ俺はこれから仕事があるからもう渡しちゃうね。」そう言えばかずさんが優人さんにプレゼントを渡す 受け取れば「開けてもいいですか?」とワクワクを隠しきれない様子で聞く 「もちろん!」とかずさんが答えれば早速開けていく。そこには名前入りのボールペンが入っていた 嬉しそうに手に取り笑顔でお礼を伝える優人さんにかずさんも嬉しそうに笑う 「それじゃあこの後は2人で楽しんで」そう言って手を振り仕事へ向かうかずさんを一緒に見送った後に優人さんをリビングへ案内すれば、飾り付けや並べられた料理に嬉しそうな反応を見せる 「なつ、、、本当にありがとう」 泣きそうになってる優人さんに思わず俺も泣きそうになりながらテーブルに連れていく 優人さんは美味しいと何度も言いながら全部食べると「もう無理」と苦しそうな顔をする その姿に思わず笑えば優人さんも笑う その後ソファーで2人座って映画を観たり、筆談をしながら笑いあったりしながら過ごした そして意を決して優人さんに向かい合うようにして座った ゆっくりと深呼吸をして手紙を取り出し優人さんへ渡す [ 優人さん、改めてお誕生日おめでとう。 あの日から優人さんが俺に会う度に気持ちを伝えてくれて、これからも一緒にいたいと言ってくれた事本当に嬉しかった。俺も優人さんが好きだから。でも、、、こんな俺が側にいても良いのか分からなくてすぐに応える事が出来なかった。優人さんの側には可愛くて誰からも愛されるそんな素敵な人がお似合いなんじゃないかって、、、でも優人さんの側にいればいるほど別の誰かといる優人さんを想像すればする程胸が痛くて苦しくて、、、自分で作り上げた優人さんの隣に立つ人に嫉妬してしまって、、、あぁ俺はこんなにも好きになってたんだなって痛感して、、、優人さんを誰にもとられたくない。俺の名前を呼んで好きだよって言ってくれる優しい声も、愛おしいというように見つめるその瞳も、抱きしめてくれる力強い腕も、優人さんの全部を俺だけのものにしたい、俺だけのものであって欲しいそう思った。 優人さん……あなたとこの先もずっと一緒にいたいです。 ] 優人さんが手紙を読んでいる間、何だか恥ずかしくて思わず背を向けてしまう わずか数分の間に俺の心臓は驚くほど早く音を立てながら読み終わるその時を待つ すると座っていたソファが僅かに動き体が反応したと同時に後ろから抱きしめられた 「手紙ありがとう。なつの気持ちを知れてすごく嬉しかった。俺もなつとずっと一緒にいたいよ。」 そう言いながら首元に落とされるキス 思わずビクッと反応すれば数回繰り返されるその行為に堪らなくなる 「なつ.....こっち向いて」そう甘えるように言われ優人さんの方を向けば、同じように甘い顔で俺の事を見ていた 目が合えばすぐに落とされるキスはどんどん深くなり酔いしれていく 唇が離れ涙を浮かべとろんとした目をする俺を見た優人さんは服の隙間から手を入れ、小さな膨らみを刺激する 刺激を与えられながら再び重なる唇に気持ちよすぎて身体はビクビクと反応し続ける ゆっくりと優人さんの手が下に降りていき俺の後ろへ触れればより大きな快楽が襲う "あぁ.....もうだめ....." そう思った瞬間に「なつ、、、好き」と耳元で囁かれれば限界を迎えイッてしまった

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