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第38話

なんとか意識を保てたまま行為が終われば僕の上で脱力する優人さん そんな優人さんをギュッと抱きしめれば『もーほんとかわいすぎもっとギュッとして』なんて言ってくる 優人さんも可愛いじゃんなんて思いながらさらに力を込めれば『ふふっ…』と笑う声が聞こえる 数分の間そうしていれば優人さんが起きあがりまた僕を抱きあげ浴室へと連れていく さっきと同じように洗ってもらい一緒に湯船につかる 「今日2回目のお風呂だ!」 なんておちゃらけて言えば『なつが煽ったりなんかするから』と呆れたように言う 「えー僕のせい?じゃぁもう何も言ったりしない!」 「あーそれはだめ。可愛かったからたまには出して」 なんて言いながらくだらないと笑い合う すると僕を後ろから抱きしめながら優人さんが『はぁ、、幸せ』なんてもらす それに『僕も 』なんて返せばさらに強く抱きしめられる キスがしたくなって少し身体の向きを変え『どうした?』と言いかける優人さんの口を塞ぐ 少し驚いた様子だったけどすぐに舌が割って入ってくる 『ふぅ……んっ……はぁ……』と吐息と共にくちゅ…ちゅくと音が鳴り響く それにまた身体が疼き出しそうになってしまう、、、 「あーもう!!おわり!ほんと、、、今日はもうだめ。」 優人さんがそう大きい声で言い体を離す 離れた事に寂しさを感じるが優人さんの言うように今日はもうやめた方が良さそうだ 体力の限界でさっきからまぶたが重い 2人で浴室から出れば、ソファーに座った優人さんが手招きをして自分の前を指さす。 大人しく言われた通りに座ればまだ少し濡れている僕の髪をドライヤーで乾かしてくれる それがすごく気持ちよくて眠気の限界だった僕はついかくんと落ちてしまった 『うんん…』と寝返りをうって目が覚める 見ればベッドで横になっていて優人さんに抱きしめられる形で寝ていた あのまま寝てしまった僕をベッドまで運び寝かせてくれたのか、、、 自分の体にまわる優人さんの手の重さが嬉しくて目の前の胸元に顔をうずめる するとクスクスという笑い声と『まーた可愛いことしてる』なんて声が聞こえる 『起きてたの?』と驚いて聞けば『そりゃこんな嬉しいことされたら起きるよ。』なんて返されつい照れてしまう 『ほんと可愛い』そう言って頭に軽くキスをしてきて、それが口元に移る 朝からすごく幸せだ、、、 それからは優人さんのおかげもありヒートの期間を無事終えた ヒートの間かずさんが家に帰ってくる事はなく、ホテルに泊まっていたみたいで帰ってきた時に2人でお礼を言えば『そんな気にしなくても良いのに』なんて笑って言う ヒートを終えた僕はまた仕事に励む そして勤務を終えて帰宅した僕は、カレンダーの前で固まった 今日の日付は12月26日。 そう優人さんの誕生日の2日前だ。 忘れていたわけじゃない。ちゃんと休みもとった。 でもつい数日前までのヒートもあり、準備しなきゃいけない事がすっかり抜け落ちてしまっていた 最悪だ、、、ここで色々飾り付けてご飯も作ったりしてお祝いする予定だったのに、、、 そう思ってうなだれていれば、いつの間にか帰っていたかずさんに『大丈夫?』と声をかけられた。 「あっ。かずさんおかえりなさい。」 「ただいま。それでどうした?」 「優人さんの、、、誕生日が、、、」 「優人くんの誕生日がどうかしたの?お祝いする予定で休み取ってたよね?」 「休みは取れてるんですけど、、、準備が、、」 「あー、、、ヒートの事でいっぱいになっちゃってたから出来てない?」 「うぅ、、、はい、、、」 そう泣きそうに言えば 「明日仕事早く終わるからなつも終わったら待ち合わせて買い物行こうか、車出すよ。」 「仕事終わった後ってかずさん疲れてるのに、、、」 「僕も優人くんのお祝いしたいから手伝わせてほしいな」 そう笑うかずさんに『ありがとう』と返せば『うんと喜ばせようね』なんて返すかずさんにもう一度お礼を伝えた

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