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第45話:優人side
かずさんの家に着きインターフォンを押せばすぐに扉が開かれた
なつのいる部屋に向かいながらかずさんが状況を説明してくれる
「何度かヒート期間を一緒に過ごしたけどここまでなのは初めて見たからビックリしたよ。帰ってきたら脱衣所で苦しそうにしてるなつがいてね。すぐにヒートって分かって優人くんに連絡したんだよ。優人くんの服握りしめてずっと名前呼んでた。」
その言葉にドキリと心臓がなる
「優人くんなつの事頼んでもいいかな?」
真っ直ぐに俺の目を見てそう言うかずさんに俺は頷いた
それを見てかずさんはゆっくりとドアを開ける
その瞬間香ってくるフェロモンの香り
かずさんが先に入りなつに声をかける
そしてドアの近くで待っていた俺の所へ戻ってくれば「それじゃあよろしくね。」そう言って出ていった
俺はゆっくりと部屋の中へ入りなつを見れば驚いた表情で俺を見つめる
その手は俺の服を握りしめていて
高揚した顔に荒く漏れる吐息
そして部屋いっぱいに広がるなつの香り
『なんで?』そう言いたそうななつにかずさんから聞いたと答えながら、ベッドに近付きなつの側に座り、ヒートがここまでなのは俺が原因じゃないのと問いかける
頬に触れればさらに赤くなる顔に目はとろんとしている
その姿にもう我慢をするのが限界に近付いていた
だけど、ちゃんと伝えないと、、、
そう思いながら何とか言葉をこぼすけど、なつの表情には迷いが見えて
お願いなつ、、、
お前の正直な気持ちが知りたいんだ
聞かせてくれよ
今すぐにでも抱きしめてキスして
その熱を俺も一緒に感じて
なつの全てを独占したいんだ
だから、、、なつ
「お願い、、、応えて、、、」
そう縋るように言いなつを抱きしめた
その瞬間広がったさらに濃い匂い
くらくらする程の甘さが俺を刺激する
何とか耐えていればなつが動き出し俺の手のひらに指を当てれば
[す.き.で.す]
ゆっくりと、分かるように伝えてきた
慌ててなつの顔をみれば目にいっぱい涙をためて微笑んでいた
やっと、、、やっと応えてくれた
そう思ったらキスをしていた
優しく触れるだけのキスを何回も繰り返す
でもそれだけじゃ足りなくて
なつが呼吸をしようと口を開けた僅かな瞬間を狙って舌を滑り込ます
熱い息を吐くなつにぞくぞくする
何度も舌を絡め上顎をなぞればビクッとして離れそうになるのを後頭部に手を回し阻止する
力が抜けるなつをしっかり抱きとめればベッドに寝かす
さっきよりも火照った顔で俺を見つめるなつに心臓が高鳴る
目元にキスを落とせば嬉しそうな顔をする
そのまま頬や首元に落としていけば小さく反応するのが可愛くて
そのまま首元に顔をうずめ吸い付く
離れれば赤い跡が1つくっきりとついている
なつの身体に俺がつけた跡がある
その姿に言いようのない感情が溢れ出し思わず笑みがこぼれる
そしてそれと同時にふつふつと湧き上がる底知れぬ独占欲
今目の前で恍惚とした表情で俺を見つめるこの子は俺のもの
もう誰にも触れさせない
なつは俺だけのもの
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