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第51話:番外編.*・゚

俺は緊張していた 番になって何度目かのヒートを一緒に過ごした日の夜、優人さんが携帯を見ながらこう言ってきた 「なつ、俺の友達がお祝いしたいって言ってるんだけどどうかな?」 「お祝い?」 「そっ。俺らが番になったお祝い。なつに会ってみたいって言ってるんだけど、、、俺も紹介出来たらって思ってるけどいけそう?」 「優人さんのお友達、、俺も会ってみたい!」 「よかった。じゃあ言っとく!」 そんな感じで決まった優人さんの友達との初対面 "うぅ……すごく緊張する、、、" そう思っていたら優人さんが繋いでいた手をギュッと握る 顔を上げればこちらを見て微笑んでいた それに僕も笑い返して頷く それを見て優人さんは頭を優しく撫でた後にチャイムを押した 鳴った瞬間中からすごい音と共にドアが開く 「優人!!きた!?いらっしゃい!!」 そう言って1人の男性が勢いよく出てきた 「お前勢いスゴすぎ、、、落ち着けよ」 そう言って笑う優人さんに男性が『楽しみ過ぎて』そう言って笑いながら僕の方を向けば『あぁぁぁ』と大きな声を出す 思わずビックリして後ずさる 「ねぇあの時の子だよね!!??」 そう言って顔を近付けられ驚くもよく顔を見ればなんだか見た事があって、、、 すると優人さんが僕の肩を掴み『あおい、近すぎだ』そう言って男性から引き離す 「あぁごめんごめん、とりあえず入ってよ」 そう言って部屋に招き入れてくれる リビングに案内されればそこにいたもう1人の男性にも『あぁぁぁ』と先程と同じリアクションをとられる それに優人さんが不思議に思い問いかければあおいさんが答えた 「前に朝陽( あさひ)が外でヒート起こして、その時に声掛けて手を貸してくれた人がいたって言っただろ、あの時の子にすごく似てるから」 そう言われて思い出す 道端でヒートを起こしたオメガに声をかけてホテルまで連れて行った日のことを、、、 すると朝陽さんが遠慮がちに聞いてきた 「ねぇ、あの時の、、自分も同じオメガだからってそう言って手を貸してくれた子だよね?」 「買い物途中だった、、、」 「そう!やっぱりそうだよね?あの時ちゃんとお礼も言えなくて気になってたんだよ。それがまさか優人の、、、友達の番として会えるなんて、、、あの時は本当にありがとう」 「僕からも、、、本当にありがとう」 そう2人からお礼を言われ戸惑う 「話は聞いてたけどまさかなつだったとはな.....驚いたわ」 そう言い優人さんが俺を見た 俺だって驚いた。まさかあの時の2人が優人さんの友達だったなんて、、、 その後は偶然の再開にテンションの上がったあおいさんと朝陽さんによって大盛り上がりで、、、 料理が好きだと言う朝陽さんの手料理もすごく美味しくて。俺が料理を勉強中だと言えば『今度一緒にやろ?今日作ったやつも教えるよ!』そう言ってくれた いい時間になりそろそろ帰ろうかとなった時に2人からドライフラワーを渡された 「ほんとは来てすぐに渡そうと思ってたんだけど、なつに驚いて今になっちゃった」 と朝陽さんが笑う それに俺と優人さんも思わず笑ってしまう 「なつ!連絡先教えて?料理一緒にやる為にやり取りしたい!他にもお出かけとかしたいから!」 そう朝陽さんに言われ嬉しくなる 「もちろんです!これからよろしくお願いします!」 「敬語じゃなくていいんだよー!もう友達でしょ?」 その言葉に思わず視界がぼやける 「あー泣かないでよ、、、僕まで泣いてしまう」 「ごめんなさい。友達と呼べる人なんて今までいなかったから、、、嬉しくて、、、」 そう言った後に "しまった、こんな暗い話するなんて、、、" そう思って顔を上げれば朝陽さんに抱きしめられた 「これからさ、一緒に色んな所遊びに行ったりしよ?ダブルデートとか楽しそう!後は、優人には言えない悩みとかも聞くし!」 「ダブルデートはともかく、何だよ俺には言えない悩みとかって。」 そう言いながら朝陽さんに抱きしめられている俺を自分の腕の中へと引き寄せた 「こっちには色々あるんですよ。ねっ?なつ」そう言いながら可愛らしい笑みを俺に向ける朝陽さんにつられて、俺も笑みを返しながら「そうですね。」なんて返せば「なつ!?」と少し焦った優人さんの声が頭上から聞こえ思わず笑ってしまう そんなこんなで、ド緊張で始まった優人さんのお友達紹介の日は和やかに終わりを告げた

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