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第105話
頭の中が真っ白になって、あっという間もなく頂点に昇り詰めてしまった。
放出の快感に身震いする。敏感になった身体を、耀くんがぎゅうっと抱きしめた。
「あぶな…、俺もいきそうだった」
ははっと笑う耀くんの身体の振動を、外側からも内側からも感じる。
耀くんが、僕の身体の中にいる。
このままずっとくっついていたい
ぴったり肌を合わせて離れたくない
耀くんの汗ばんだ広い背中に手を回した。
「碧、もう動いてもいい?」
僕の頬に口付けながら耀くんが訊く。
「あ…うん…、だいじょぶ…。うごいて…、ようくん」
「うわ、碧。ちょっとそれは…」
堪んないんだけど、と呟いた耀くんが僕の脚を抱え直して動き始めた。
最初はゆっくり。抜けるギリギリまで腰を引かれて、出ていかないでと耀くんの腰に足を絡めた。
「ちょっ、そんな可愛いことされたら…っ」
そう言った耀くんが腰の動きを速くする。鼓動がますます強くなって世界がぐらぐら揺れる。汗が綺麗な顔を伝って僕の胸にぱたぱたと落ちてきて、それにすら身体が反応して震えた。
汗で滑る背中に何度も指を這わせてしがみつく。
「…ようくん…っ」
激しく揺さぶられて息もできない。
2回目の頂点が見えてきてる。
「あ あ あ…ようくんっ」
もう脚に力が入らない。
「碧、一緒にいこう、な?」
「あっ、…んっ」
耀くんの大きな手に包まれた途端、先走りをこぼしていた先端が耐えきれずに弾けた。
僕の放った白濁を指に纏わせた耀くんが、ぐっと眉間に皺を寄せて強く身体を押し付けた。
一瞬、身体の中の耀くんが質量を増したように感じた。
いつまでも胸がドキドキしてる。
耀くんが少し動いたから、咄嗟に腕を掴んだ。
「…はなれちゃやだ…っ」
荒い息のまま、掠れた声で懇願するように告げた。
「うん、離れないよ。大丈夫」
ちょっと待ってね、とキスをされた。
汗の流れる耀くんの精悍な頬を見上げた。途中耀くんは僕の方を見て、ふっと笑った。
飛び散った白濁をざっと拭いて、長い腕がぎゅうっと僕を抱きしめる。
あ
またおっきくなった
「碧、もっかいいい?」
耳元で甘えるように言われてぞくぞくした。
ダメなんて言うわけない。
「うん、ようくん…。もっと…して?」
耀くんの耳に唇を触れさせながら囁きかけた。
身体の中の耀くんの質量がぐんと増して腰が震える。
「ああ、やばい。どうしよ、やめられなかったら」
そんなことを言って、唇を舐めながら耀くんが動き出した。
「…や…ぁんっ、あ…っ」
慣れてきた身体が簡単に快感を拾って、どこを触られてもビクビクと反応してしまう。
「すっごい可愛い。碧、気持ちいい?」
ゆるく腰を打ち付けながら耀くんが訊いてくる。
「いい…けど…」
ちょっと、物足りない
「…けど?」
相変わらず、ゆっくりと僕の中を出入りしながら、耀くんは僕の様子を見てる。
半端に上がった息がじれったい。もっと強く、耀くんを感じたい。
「…もっと…はやく…、ようくん…」
恥ずかしいお願いを、してる。
でもこの間もずっと、ゆるゆる、ゆるゆると身体の奥を突かれて、昇ることもできない、もどかしい、ちょっと足りない気持ちよさに苛まれてる。
「速い方がいい? でもゆっくりの方が長くできるよ?」
ほら、と耀くんは僕の脚の跳ねるポイントを弱めに擦った。
じれったい
呼吸ばっかり荒くて苦しい
「…やだぁ、おねがいようくん、…もっとっ」
耐えきれなくて自分から腰を動かした。でも上手く動けない。
「ねぇ、ようくん…も、がまん、できな…っ」
頭おかしくなりそう…っ
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