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  大倉曰く、けっこう露骨にアプローチしていたらしい。 「普通のツアー客にあんな手取り足取り触らないから」  確かにダイビングの時に手を取られたり機材のつけ外しでボディタッチがあったけれど、初心者の自分がもたもたしているから助けてくれているんだと思っていた。 「本当に信じられないよね」 「何が信じられないの?」  呟きに返事が返って、陽斗はびくっと首をすくめた。大倉の手が宥めるように肩を撫でる。 「ごめん、驚かせた?」 「ううん、こっちこそ。起こしました?」 「いや、自然に目が覚めた」  肩を撫でた手がそのまま背中に回って抱き寄せられた。そんな触れ合いに慣れていない陽斗は、それだけでもう心臓がドキドキしてしまう。 「で、何が信じられないって?」  大倉がさっきの問いを繰り返した。 「あ、あの……。ここでこんなふうにいることが、夢みたいだなって思って」 「まだそんなこと言ってる」  ちゅっと音をたてて頬にキスをする。 「でもいいよ。そういうところもかわいいから」  とろけそうな笑顔で言われ、キスを受けた。  外からはごうごうと風の音がして、壁に叩きつけるような雨音が響いている。嵐の夜に、こうして誰かとベッドでぬくぬくしているなんて夢みたい。  大倉のやさしい体温を感じながら、陽斗はゆっくり目を閉じた。  

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