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第4話

匡の体を清めた後、寝着を着させ、ベッドに横たわらせ、自室に戻ったハルはスーツをハンガーにかけて吊るしたあと、自分も寝着に着替えてから下着をずらして、彼のものより小さな自分のモノを握って感じる場所を確認してみる。 半分勃ちあがっていたそれは擦るうちに完全に固くなり、先端から蜜が溢れ出す。そのぬめりを利用して、匡が気持ちよさそうにしていた場所、自分が気持ちいいところを探していく。 同じ男なのだから、気持ちいい場所はそんなに変わる訳では無いだろう。より、匡を気持ちよくする為には、自分の躰で体感することが早いだろう、と即座に自分の躰にも覚えさせる。匡ほど我慢の出来るタイプでもないハルは、あっという間に上り詰めてしまう。 はぁはぁ、と乱れる息を整えながら、手のひらに吐き出したそれを見て、自分に女性を満足出来るだけの持続力はないのだと思ってしまう。匡はこんなに早く達くことはない。 自分が女だったら、躰を使って奉仕してあげられたのだろうか?もっと気持ちよくさせてあげられるのではないだろうか?手を洗いに行きながら、放埓後のぼーっとした頭で考えていた。 「ハルちゃん、何色っぽい顔してんの?」 ここでの先輩にあたる奉公人であるヒロがハルの頭頂部にキスするように口をつけながら声をかけてきた。背の高い彼からすれば、背の低いハルなど、子供のような扱いにされるのも仕方ないのだろうが… 「……色っぽくなんかないですよ。ただ、御奉仕の時にどんな風にしたらもっと気持ちよくなってもらえるか、考えてただけです」 その言葉にキョトンとした表情を見せたヒロは 「……?おまえ、なんの奉仕してんの?」 「御奉仕してるだけですよ?みなさんしてる事じゃないんですか?」 「だから、なんの御奉仕だよ。まさか男同士でやらしーことしてんの?」 冗談のつもりで言った一言であっただろうが、 「処理のお手伝いをさせていただいてますが?」 「は?なんの処理?どうやって?」 「……性処理、と言った方がいいのでしょうか?主に口と手ですかね。それくらいしか出来ませんので。女性だったらもっと多くのことが出来たんでしょうけど、男の私では限度が……」 口に手を当てて少し考え込むような素振りを見せてから、ヒロはハルの腰に手を回して抱きしめるような体制を取り、臀部をなぞりながら 「ハル、男同士でも性交出来ないことはないぞ?ここを使うんだ。でも準備が必要だからゆっくりと慣らしてからなら、匡様を受け入れることが出来る。気持ちよくしてあげられるぞ」 ヒロが指で押したのが臀の孔に近い場所。排泄をする場所に受け入れる?そんな場所にあの方を招き入れて良いのだろうか? 「匡様の為に全身で御奉仕したいんだろ?なんなら俺が手伝ってやろうか?」 その表情に戸惑いの色を見せるハルを見て 「何が心配?男同士なら妊娠することもない。性欲旺盛な男子を満足させてあげたい気持ちがあるんだろ?その御奉仕だって期限付きだ。結婚するまでだ。奥方を迎えれば世継ぎを作らなくてはならないからな、そうすればおまえは自分の仕事をするまでだ。その後に寂しくなったら俺が満たしてやるよ?悪い話じゃないだろ?」 ハルはヒロを見上げる。その手の話は下世話すぎて話にも上がらなければ、まだ、年齢的に見聞きすることもほとんどない。ハルにとって、匡から言われるまましてきたことだけが、性的なものの全てであり、知らないことだらけであるのも正直なところだった。 ――この人は本気でそんなことを言ってるのだろうか? ハルの心が揺れる。全身で彼を受け止められたら、どんな気持ちになるのだろう?それにそんなことであの人が気持ちよくなれるのだろうか?男の躰で満足させてあげられる、なんてことは本当にあるのだろうか? 「迷ってるなら、少し体験してみない?自分で体験した方が口で言うより理解しやすいだろ?」 言葉巧みにヒロの手は躰を撫で回してくる。ゾクリと背中に愉悦が走る。勝手に動き回る手が次はどこを刺激するのかわからないまま、寝着の着物が乱れていくのと同時に、ハルの息も上がっていく。 ――なに?この感覚……こんなの知らない……

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