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第5話 捕らわれた『果実』

「失礼します」 司書室に入って、僕は初めて入った場所に少しだけ戸惑った。 理由は一つ『先輩が司書室の内鍵を閉めた』から。 手伝うだけなのに鍵なんてかけなくても良いはず。 ……先輩は僕の肩を押してきたので、怖って後ずさったけど逃げ場はなくて、体格も僕のほうが小さい。 僕は簡単に床に押し倒された。 「っ何をするんですか?!」 怖い……。 僕の身体は恐怖に震えて仕方がなかった。 「蜜柑くん、ずっと見てた。……繊細そうな性格に憂いを帯びた表情、艶かしい目付き。君は初めだろうだから優しくしたい」 「やだっ……。やっ……」 ズボンのベルトを外されて、ズボンと下着を一緒に簡単に下ろされて直接僕のモノに触れてきた。 「ゃっぃやだぁ」 僕は必死に全身で抵抗をした。 手足を抑えつけられたら先輩は僕に馬乗りになり、ベルトで手首を縛り上げ、ソファーの足にくくりつけられてしまった。 「やめてくださいっ!!」 「俺はね、初めてじゃないよ。でも蜜柑くんは初めてなんだよね?……キモチイイ思いさせてあげるから大人しくして。っ可愛がってあげるだけだから」 僕のモノを躊躇いもなく手で触れてくる……先輩の手付きは慣れているようで……僕は直ぐに反応を始めていた。 「あぁっ!!はぁ……ン、ゃっ」 「キモチイイの間違いだろ。蜜柑くんのココは可愛らしく勃起してるよ」 僕は間違いなく反応していた。 僕は最近自分で処理を始めたばかりだった。 だからこんなにも人にしてもらうのが気持ちが良いものだとは知らなかった。 モノの先端と裏側を擦られると、 「はぁ……、ぁあっ!!やぁン」 声が止まらない、身体が快感にうち震えてイってしまいそう……。 みっともない醜態を晒したくない。 けどイってしまいそうになるくらい気持ちが良かった。 ……早く楽になりたい。 「ガマン汁が溢れてるよ、蜜柑くん。イっちゃいな」 「ゃだ……っぃや、いやぁっ!!」 もう限界で僕のモノが熱い……身体が熱い。 イってしまいそうで、……やだ……いやだっ!! 「いやぁっ…ぁあっぁあ……ンンぅぅっ!!」 僕は……初めて他人に『イかされた』。 終わったのに身体が火照って仕方がなかった。 「はぁ……はぁっはぁ……っはぁ」 僕の息づかいと、先輩のくすくす笑う声が司書室に響いていた気がするけれど、多分『外には漏れていない』だろう。 これで解放されると思ったけど、終わりじゃなかった。 『男同士』で続きがまだあることを、僕は『これから知ることになった』。

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