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18 入学式と久々の親子としての会話
俺達在校生も体育館に集合され座らされた
聞いた話だと今年の1年は5クラスらしい……少子化時代にしては中々上級国民はいるもんなんだなぁー
上級生の後ろには保護者席があるけどなんか服装も1流で中には見た事あるような人までいる………来賓も公立よりよっぽど偉い人間が来てるんだろうなぁ……
そして気付いたら式が始まり1年生が入場してきた……これまた見た目がどっかのアイドルグループの選考かってくらいイケメンか可愛い系タイプしかいない……
この子達もおじいちゃんや父さん達の餌食なされるのかな?
それとももう崇拝してる?
例の金銀バッチも全員付けてるって事は既に………
そしておじいちゃんが舞台に上がり式が始まった。
俺らは見てるだけでいいけど実は校歌も会長に覚えされられていて何とか式までにと言う事で間に合った。
そして皆も退屈な来賓の無駄な長話や建前の歓迎の挨拶、これは雌論学園も同じだけど違うとしたら来賓で来てるのがなんとこの学園地の県知事や市議会議員から色んな業界の偉い人までいた。
恐らく家族も知ってるのは大物俳優や政治家からコメンテーターとしてテレビで出てるような有名人までいる。
「ありがとうございました。では在校生代表は生徒会長の青山瑠加」
会長が舞台に上がったけど流石に場を弁えてるのか今日はキャーキャー騒がず静かにしてる。
「こんにちは高等部2年生徒会長の青山瑠加です」
会長いつもの無表情で淡々と読み上げてるけど恐怖は感じないんだけどやっぱり間違いなく俺を見てる……目が合ってるし……
終わった後の拍手はデカかった……
続いて新入生代表と言われて上がったのは俺より身長少し高そうだけど爽やかな印象があって顔も色白でカッコよさげな奴だった
「新入生代表の城之内誠也です、僕たちは……」
なんかいつかは生徒会に入りそうに見えるタイプな気がする……勘だけど
まぁ俺もある意味では新入生と同じだよね?
裏口だけど………
式は順調に進み最後に理事長が挨拶して終わったけどおじいちゃんの笑みが今日は特に怖く感じたの何だろう?
新入生が退場した後俺らも順に教室に戻っていったけど俺は成海先生に止められた。
「校長が片づけを始めろと命令だ、頼んだぞ?」
「えっ俺1人でですか?」
「すぐ手伝いが来るから先に始めろ編入生はやる必要もないのか?」
「確かに今までも在校生が片づけやってましたけど……」
「ならやれ!」
と言って他の生徒連れて戻っていった、何だろう?
生徒会の役員達も出て行ったけど会長は笑顔で手を振って出て行った。
さっきまでの凄い人だったのがこんな大きい体育館で誰もいないのは不気味だ。
とりあえず椅子の片づけしてたけど始めて10分20分経っても誰も来る気配がない……
「はぁ動きっぱなしは疲れるってか一人で全部なんか出来ないし、手伝いっていつ来るんだよ……痛っ!」
苛立ってたら椅子の尖った部分に指を切ってしまい少し出血してた
ティッシュで抑えてる間に
「翔馬か?なんでまだここにいるんだ?早く教室戻りなさい」
「ハァッ?父さんが残って片づけしろって言ったんでしょ?手伝いも来ないし父さんまで嫌がらせかよ!」
「待て翔馬、誰にやれと言われたんだ?」
「成海先生だよ、校長の指示だって……違うの?」
「片づけはなぁそれら専門の職員たちがいてこれからやるんだ。お前達生徒はやらなくていいわけで父さんも言ってない」
えっ?あのクソ担任!
「ふざけんなよ!何なんだよあの成海って奴俺を差別するだけじゃなく嫌がらせまでして!なんであんなクラスに入れたんだよ!友達は1組ばかりで4組は碌な奴いなくてもうトラブってんの知ってる?おじいちゃんに1か月耐えろって言われたけど正直自信ないよ……生徒会の奴らだって皆異常だし、まだ父さんに言ってないけど俺は前の学校帰りたい」
溜まってた事ようやく全部言った
「すまなかった翔馬全部父さんが悪い……クラスも理事長が最終的に決めたんだ。成海先生には父さんがキツく言っておくしクラスに馴染めないならクラスにも話をする。だから翔馬も頑張ってほしい……」
父さんは不器用で優柔不断でおじいちゃんに逆らうのが怖いんだよね?
「ねぇ去年起きたおじいちゃんの異常な行動の事件父さんも一緒になってやってたって事実なの?俺最近周りから理事長の事聞く度におじいちゃんに不信感が出てきてるんだよ?優しいおじいちゃんが実は裏では……なんて」
父さんは悲しそうな表情してた
「翔馬!お前は関わり過ぎるな。いいか?
そしておじいちゃんにも逆らうな。
おじいちゃんはお前を孫として愛してるがお前の悪い癖、何でも詮索したがる事を気に食わないだろう。
おじいちゃんはなぁ力も発言力もあってこの学園では皆恐れる独裁理事長だ。
逆らう生徒には容赦ない罰が待ってる、父さんでも止める事は不可能なんだ……
そして知らない方がいい闇がこの学園には多くあるんだ。信じれないかもしれないが誓って父さんはお前の味方だ。息子として大事に思ってる」
でも父さんは母さんを見殺しにした……
でも今言った事は嘘には思わない。
それくらいは分かってる。
ここで頼れるのも大人では父さんだけ……けど
「でも父さんも生徒達に手を出してる……でしょ?ゲイなの?それともショタコン?」
「それは否定はしない……いいか翔馬この学園は人を狂わせてる。原因は分かってるだろ?
確かに父さんも溝にはまったクズだ……
だがお前は違う!動じない強さがあって人を変えれる力がある。だから父さんはお前に期待したいんだ、理事長には言えないが学園を変えれるかもしれないと」
どういう事だろう?俺が
「俺が?買いかぶり過ぎだよ……数学以前に算数も苦手な程馬鹿な俺に」
「理屈じゃなく自然的な意味だがまだ難しいだろうし、とにかく今は学園生活に慣れなさい」
「なら俺も本気出してもいい?ここ来てから毎日殴られてるんだよ?いい加減俺でもキレそうだよ……邪魔ならせめてほっといてほしいのに皆先に手を出してくるんだ……」
「生徒会の親衛隊か不良連中だろ?最悪は理事長の孫と知れたら完全に誰も手出しはしなくなる。それか平和的なお前のやり方でやるかだ。後生徒会のメンバーにはお前に関わるなと言っておいてやるから安心しろ?」
俺なりなやり方……
あの会長が納得するのかな?
「分かったけど会長には特に言ってよ?……じゃあ俺は教室行くけど?」
「ああ、だが指の傷保健室行ってこい。先生にも挨拶がてらだ。見たら驚くぞー」
彰も言ってたな
「分かったーじゃあね」
俺は保健室に向かった
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