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第6話 神子様降臨? ーガストー・サオマー

消えてしまった光の柱が立っていたと思われる現場に雲を飛ばす。 召喚された場所はすぐに見えてきた。 森は丸く大きく切り取られ 土がむき出しの所に人が倒れている。 魔法で林の中を駆け抜けてきた神官達と 俺が現場に到着するのはほとんど同時だった。 「神子様がいらっしゃるぞ。早く担架を持て!」 「はいっ」 忙しく動いている神官達の目の前に俺は降りた。 「ガストー・サオマ様!!」 「困ったぞ。ラリー殿下に怒られる」 ふーん、やっぱり ラリー殿下の指図か。 倒れているこれが神子様か? 「随分と胸が薄い女だな」 胸を触って服の中を覗く。 「わーーっ!サオマ様いけません。神子様に無礼です」 「無礼も何もこれから色々とするだろ確かめ………何だ、やっぱり男じゃないか」 「男?!」 神子様は女だ、これじゃない。 「おい、お前。王宮の神官と騎士だろ。神子様はどこだ?」 ワタワタしている神官が指し示すのは目の前に倒れている男。 「これが神子だと?男じゃないか」 「ですが、この方以外ここにはいらっしゃいません」 「確かに変わった髪色で妙な服を着ているが…」 「召喚されたのはこの方だけですので魔法学園にお連れして大神官と国王様の指示を仰ぎます」 用意した担架に乗せて運ぶつもりらしいがあの道なき道を担架で歩くのは無理だ。 「わかった。俺がこの男を魔法学園まで運ぶ。お前達は他に誰かいないか調査してから戻ってこい」 「有難うございます。サオマ様、宜しくお願…」 男を抱き上げた時だった。背後から炎が襲いかかり森を焼いた。 抱きかかえられていた男は俺のオートガードエリアに入っていたため助かったが、それ以外の水魔法を持たない神官と騎士達はあっという間に炭になった。 「あちちちっ!!あのバカ兄弟、神子様を焼き殺す気か!?」 こんなことをするのは火魔法を操るアルーバ兄弟がしかいない。 再び炎魔法が放たれ炎が襲いかかって来る。 急いで空へ飛び立ったが避けきれなかった雲の端は蒸発させられバランスが崩れた。 「うわっ、危ねっ!!」 ……あの炎じゃ、あそこにもし神子様がいても何もなくなっているだろうな。 炎で焼かれた魔法陣を後にして、神子と思われる男を魔法学園へ運んだ。

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