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第3話 少年

 病院へ行くほどの怪我ではなさそうなため、男は少女を自宅へと連れて行く。  潔癖ほどではないが、少女の服があまりにも綺麗とは言えなかったため、新しい服を着せようと服を脱がした。 「───────っ!!」  青、赤、黄………  背中は鞭で打たれたのかミミズ腫れのようになっている。  腕には注射痕があり、内出血を起こしていた。  薬物か?  痛々しいその姿に男は眉間にシワを寄せた。  視線を下へと持っていけば、大事な所に小さくぶら下がるモノ。そう、この子どもは少女ではなく少年だった。  幼気な少女の服を脱がすことに、少し後ろめたさがあったが、少年だったため躊躇いが無くなった。  正直、臭うため少年を風呂に入れた。こんなに動かしても起きる気配はしない。軽く拭いてベットに寝かせると、、ある人物に電話をかける。 「俺だけど…」 「…オレオレ詐欺なら間に合ってますんで、他当たってくれますか?じゃ、さよ「青柳(あおやぎ)だ。怪我人がいる。すぐ来てくれ。」」 「は?お前…それが人に頼む態度ぉ〜?」 「お願いします」 「今、忙しいんだけど…23時くらいになるけどいい??」 「あぁ」  誰しも苦手な相手はいるもので、コイツが家に来るのかと思うと深い溜息が出た。

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