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第8話-2 *

*後半性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。 「新しい資料を持参したんだが」  ドアの前に安住が立っていた。苦虫をつぶしたような顔だ。 「安住さん。昨夜はすみませんでした」  早瀬が営業スマイルでいる。 「棒読みで謝られても嬉しくはないよ」 「へえ。それって妬てます?独占欲ってやつですか?」 「君、謝るつもりないだろう?」  このままでは昨夜と同じになりそうで俺は間に入った。 「安住、大人げないぞ。前途ある若者なんだ。優しくしろよ。早瀬も少しわきまえろ。お前は目上の者に対して敬語が出来ていないのが欠点だ。安住は俺より仕事ができる。次々に湧いて出るアイディアはどれも凄いし、手先が器用で料理は旨い。気が利くし周りの事も良く見ている……」 「あ~もういいっす!今ので分かりました。|惚気《のろけ》ないで下さいよ。安住さんスパダリじゃないですか!」 「惚気?誰が?」  安住が耳を赤くして俯いている。 「倉沢さんって。ほんっとに無自覚!まあそんなところが良いんだけど」  早瀬が笑いながら俺の負けっすねと小声で言った。 「お前のようなのがスパダリなのか?」  帰宅後、安住にたずねてみた。 「そういうことにしといてくれ」  また耳まで赤くなってるぞ。俺なんか恥ずかしがらすこと言ったのか? 「はあ、倉沢がこれほどまでに天然だとは思わなかった。心臓がもたない」 「天然とは心外だな。まあ、俺は仕事以外の事にあまり興味がないからな。他の事には|疎《うと》いのかも知れない」 「僕が先に君を堕とそうと思ってたのに。もうだめだ。君の沼に嵌ってしまって抜け出せそうにない」 「え?この部屋に沼なんかあったのか?」 「もぉいいから。倉沢。おいで……」  安住が両手を広げる。鼓動が早くなる。これは抱きついていいってことなんだよな?おずおずと近寄ると抱き寄せられた。 「えっと。俺まだ風呂に入ってないから」 「じゃあ、一緒に入ろう」 「一緒にって裸を見られるのは……」 「何照れてるんだよ。もっと凄いことしてるじゃないか」  それもそうかと思いなおし一気に服を脱いで風呂場に向かう。 「倉沢のそういうところは思い切りが良いというか男らしいというか」  安住がまだなんか言っていたが構わず俺は先にシャワーを浴びた。身体を洗おうとしたら安住が後ろから抱きついてきた。 「おい。まだ身体を……ひゃ」  ボディソープを塗りたくられた。胸や腹を円を描くように手のひらで撫でまわされる。 「ここも洗わないとな」  乳首をつままれ、グリグリとされた。 「やっいたっ。んぁ……」 「痛いだけ?」  ピンっと爪ではじかれるとジンと痛みが広がる。そのまま前に手を回されやんわりとムスコを握られた。 「おい!そこは……ぁ。そんなふうに扱くなっ」 「どうして?ココもきれいにしないとダメじゃん」 「そぉだけど……ぁ。こらっ。尻掴むなよ」  今度は尻を揉みだした。 「倉沢の尻って柔らかくて張りがあって健康的でいい。形も良いしずっと触っていたい」  安住の手に撫でられると身体が反応する。シャワーを当てられて泡を流されると股間の中央にいきり勃つものが現れてしまった。 「嬉しいよ僕に触られて勃ったんだね」 「お前が変な風にさわる……から」  尻に熱く硬いものがあたっている。なんだ安住も俺と一緒じゃねえか。 「感じさせてあげるよ」  安住が熱っぽく俺の耳元で囁いた。

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