10 / 200

第10話 傑と礼於

 傑は眠っている礼於の顔を見ていた。頬を撫でる。長い睫毛が影を落とす。朝の光が僅かにカーテンの隙間から入ってベッドルームは明るくなって来た。礼於の顔が綺麗に見える朝の光が好きになった。  一人じゃない、という事の豊かさを思う。礼於を腕に抱き取って口づける。 「う、うん、傑。」 手を伸ばして求めて来る礼於の顔。もうこれ以上望むものはない。  頭から食べてしまいたい気がするが、耳にキスするだけで我慢だ。  そんな傑の顔も、神々しいほど慈愛に満ちている。 「傑、愛してる。」  耳から首筋に舌を這わせてタトゥーにも口づける。  寝ぼけているのか抱きついてきた。その胸の突起を舌で転がすように吸い付くと 「あ、あん、気持ちよくなっちゃうよ。」 昨夜の、愛し合った痕跡が残っている。礼於のペニスが大きくなったのがわかる。 「礼於、起こしちゃったね。風呂に入ろう。」  風呂で丁寧に洗う。昨夜の痕跡を洗い流す。 「ん、ん、指が入ってるよ。傑、意地悪だ。 気持ちよくなっちゃう。」 「洗ってるだけだよ。勝手に感じてるんだろ。」  礼於が傑の大きくなっているペニスを探って握る。 「エッチなこと考えてるでしょ。ここが大きくなってる。」 傑の腰が気持ち良さに震える。 「昨夜あんなに激しかったんだから、ここを休ませてあげないとな。  礼於が欲しくなっても我慢するよ。」 指で洗いながらシャワーで流す。

ともだちにシェアしよう!