50 / 200

第50話 倶楽部

 ディアボラが、経営母体が代わって新しく始動した。  傑と礼於は今日はあの倶楽部に来ている。奥の老人達は何でもお見通しだ。情報網が凄い。自分たちは動かなくても、様々な情報が入って来る。 「おお、ディアボラが新装開店したんだな。 おまえ達が手伝ったんだろう。藤尾からも報告が入っているよ。」 「おじさま方はなんでもご存じですね。 ウチの礼於が、少しトラウマを拗らせまして、個人的にはあまり関わりたくないのです。特に円城寺さんには。  礼於を本気の嫁に迎えました。報告が遅くなりまして申し訳ありません。」 「そうか、そうか。ロジャーとミトのようなものだの。 ハジメとタカも本気の嫁、とか言っておったわ。 本気の嫁、は流行りかのう?」  老人達は何でも知っている。 「円城寺はチャイマ(チャイニーズマフィア)とも噛んでるらしいぞ。どうせ、ガキらだろうが。 ま、必要悪、だがな。害虫、も。  裏から手をまわして叩き潰す事も出来るが、また出てくる。  藤尾が何とかするじゃろう。藤尾に頼ってやってくれ。」 他の爺様も 「取り敢えず、藤尾で治まる筈だ。 へたに手を出すと国際問題にもなりかねんから、 儂らは眺めてるだけにするよ。」 老人たちが口々に言う。奥の老人たちの正体は、今一つ掴めないが、大きな力を持っている事は想像に難く無い。 「そんなつまらん事より、おまえたちをダシにパーテーをやるぞ!」

ともだちにシェアしよう!