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第50話 倶楽部
ディアボラが、経営母体が代わって新しく始動した。
傑と礼於は今日はあの倶楽部に来ている。奥の老人達は何でもお見通しだ。情報網が凄い。自分たちは動かなくても、様々な情報が入って来る。
「おお、ディアボラが新装開店したんだな。
おまえ達が手伝ったんだろう。藤尾からも報告が入っているよ。」
「おじさま方はなんでもご存じですね。
ウチの礼於が、少しトラウマを拗らせまして、個人的にはあまり関わりたくないのです。特に円城寺さんには。
礼於を本気の嫁に迎えました。報告が遅くなりまして申し訳ありません。」
「そうか、そうか。ロジャーとミトのようなものだの。
ハジメとタカも本気の嫁、とか言っておったわ。
本気の嫁、は流行りかのう?」
老人達は何でも知っている。
「円城寺はチャイマ(チャイニーズマフィア)とも噛んでるらしいぞ。どうせ、ガキらだろうが。
ま、必要悪、だがな。害虫、も。
裏から手をまわして叩き潰す事も出来るが、また出てくる。
藤尾が何とかするじゃろう。藤尾に頼ってやってくれ。」
他の爺様も
「取り敢えず、藤尾で治まる筈だ。
へたに手を出すと国際問題にもなりかねんから、
儂らは眺めてるだけにするよ。」
老人たちが口々に言う。奥の老人たちの正体は、今一つ掴めないが、大きな力を持っている事は想像に難く無い。
「そんなつまらん事より、おまえたちをダシにパーテーをやるぞ!」
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