78 / 200
第78話 新婚初夜?
小鉄が甘えている。ジョーの腕の中で。
怒涛のような一日だった。ここは温泉宿。
チモの招待で来たここは、鄙びた温泉をイメージしていたが、全く違った。インバウンド、外国人旅行者が満足する和洋折衷の温泉ホテルなのだ。今話題になっているあの『山グループ』だった。今までにない、独創的でなおかつ日本の古き良き伝統的な旅館を踏襲している、わびさびの中にも美しさを忘れない、マナーの良さは,外国の旅行者に大人気で、予約が取れない、と言われていた。チモはその『山グループ』の一つ、この『まる亭』を任されているらしい。『山グループ』の社長はチモの父親だという。ゆくゆくはグループ全体をチモが統率していくのか?
披露宴で大活躍した小鉄をはじめ、全員が招待された。6カップル、12名の男だけの新婚旅行。
披露の日は朝まで大騒ぎだったので次の日からここに泊まっている。
「ハジメ、凄いね。この部屋。外に露天風呂がある。それも二人だけの完全プライベートだ。
一緒に入ろう。」
いつも一緒だけど、場所が変われば、また新鮮だ。タカがはしゃいでいる。
「大浴場もあるよ。後で行ってみる?」
「傑たちを誘って見るか?
刺青があるから遠慮してるだろ。」
「そうだ、みんなで入ろう、温泉!」
「その前に一回ヤラセろ。」
顔を赤くしてハジメが言った。その顔を抱き込んで熱い口づけをする。
「あんまり、激しくしないでね。
みんなにわかっちゃうよ。」
「う、ん、可愛い。こんなに固くして、俺を誘ってるだろ。」
「初夜なんだって。初めてじゃないのに、なんか
恥ずかしい。」
「でも、タカは好きでしょ、するの。」
「うん、ハジメにして貰うのが好き。」
慣れた愛撫に身体が反応してしまう。
身体を開かれて、感じる所を全部知っている指が
撫でまわす。安心して任せていると夢のような快感に導かれて愛が深まる。
きっと夫婦っていいものだ。男同士だって夫婦だ。身体を合わせるって気持ちいい。
二人だけが知っている二人だけの快感。
「どこがいいの?ここか?」
弄る指が感じさせる。いつも一生懸命愛してくれるハジメ。
「感じてる顔、見せてよ,タカ。」
「ああ世界中で一番愛してる。」
腰が震えて二人とも絶頂に達した。
「はぁーもうダメ、快感が深い。」
「一緒にイッタね。可愛いよ,タカ。」
後ろから入れて繋がって,幸せで震える。抱き合って少し眠ろう。
ともだちにシェアしよう!